スーパープレゼンテーション、認知症を患う仕組みや予防についての特集

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2017年11月30日放送の
スーパープレゼンテーションで
認知症の予防をリサ・ジェノバさんが
プレゼンをします、今までの認知症特集より
これはわかりやすい印象がありました。

 

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アルツハイマー病には抵抗できる!

リサ・ジェノバさんは、映画
『アリスのままで』
という映画の制作に携わった作家であり
神経科学者です。

 

アルツハイマーになる原因は
今まで私のページでも稚文ながら
紹介をしてきましたが
今回はより詳しく紹介されていました。

 

どういう仕組みでアルツハイマーになるのか?
まず脳内に焦点をあてる、脳内には
脳神経細胞というものがある、2つの
脳神経細胞の接合部分には僅かな隙間があり
そこはシナプスと呼ばれている。

 

このシナプスで神経伝達物質が放出され
情報がやり取りされる、物を考え感じ
聞いて記憶する、まさにここで
アルツハイマーを生じるのです
では、シナプスで何が起こっているのか?

 

神経細胞は伝達する際、グルタミン酸などの
神経伝達物質だけではなく
アミロイドβも同時に排出している。

 

通常アミロイドβは、免疫細胞
ミクログリアによって掃除されます
このアミロイドβの蓄積によって
アルツハイマーを発症すると多くの
医学関係者は見ている。

 

アミロイドβは大量に放出されたり
掃除が不十分だったりすると
シナプスに蓄積して沈着し
『アミロイド斑』
という塊になる。

 

これが40代にもなるとアミロイド斑の
蓄積がすでに始まっていると言います。

 

自覚症状がない場合、唯一の確認手段は
PET検査となる、アミロイド斑の蓄積は
15年から20年以上かけて臨界点に達して
その後分子の連鎖反応でアルツハイマーの
症状が現れます。

 

アミロイド斑の蓄積が限界を超えると
アミロイドβの掃除担当、ミクログリアが
過剰に活性化し細胞を損傷する物質を放出する
そしてシナプス自体を除去され始めてしまう

 

更に神経細胞内では、タウと呼ばれるタンパク質が
過剰にリン酸化され異常な構造物となって
神経細胞にダメージを与える

 

アルツハイマーの中期ではシナプスが
大量に破壊されて、細胞が死滅してしまう

 

例えば私たちが科学者なら、どの段階で
手を打つのがベストか?
多くの人はアミロイド斑が限界点に
達しないようにすることにかけている。

 

創薬の段階で、この点にばかり重視しても
その薬を飲む人たちがすでに
アルツハイマー病がかなり進行していると
効果にあまり期待が持てない

 

アミロイド斑がマッチだとしたら
臨界点突破、つまりアルツハイマー病が
進行した状態を火のついた森とします
いくらそばにあるマッチを消したとしても
臨界点を超えていたら
既に森は燃え広がっている、これでは
治療とは到底呼べない状況ですね。

 

アミロイド斑の蓄積は生活習慣で変わる!

ここがとても大切なポイントとなってくる
つまり、限界点に達しない手立ては
あるという事なのです。

 

アルツハイマーのリスクをシーソーに例える
シーソーが地面につくと
アルツハイマーと診断されます。

 

仮にあなたが50代だとしたら、すでに
アミロイド斑が少しずつ溜まってきている
もちろんシーソーも少し地面に近づいている。

 

次にDNAのリスク、両親から受け継いだ遺伝子の
中にはリスクを増やす物もあれば減らすものもある。

 

例えばAPOE4という遺伝子は、アミロイドを増やすが
アルツハイマーを発症するとは限らない

 

アルツハイマーになるかどうかはDNAだけで
決まるものではないのです。

 

なら原因は何か?
加齢や遺伝子は自分たちにはどうする事も出来ない
では睡眠はどうか?グリア細胞が脳の隅々に
脳せき髄液を循環させシナプスに蓄積した
老廃物を洗い流します

 

深い眠りは脳の強力洗浄です、では
睡眠時間を削ったらどうなるのか?

 

科学者は睡眠不足はアルツハイマーの
発症要因と考えている、1晩寝ないだけでも
アミロイドβは増えてしまい
蓄積は睡眠を妨げ、寝不足はさらに増やす。

 

この悪循環でシーソーはますます傾く
心臓病や高血圧、糖尿病、肥満、高コレステロール
等もリスクを高める
と見られている。

 

アルツハイマー病の8割の患者さんは
上記の症状を患っていたとみられている。

 

一方で動物を使った実験では、運動が
アミロイドβを減らすという事がわかっている。

 

また心臓に良い地中海式ダイエットは
シーソーの傾きを抑えてくれる
ですがこれらの事を1つもやらなかったら?
すると限界点を突破して脳神経細胞が死滅
そうなるとアルツハイマーの症状が現れて
人が話したこともわからなくなっていく。

 

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これでもう手立てはない?いいや、まだです

手掛かりは、神経の可塑(かそ)性と認知予備力
アルツハイマーはシナプスが失われた結果発症
平均的な脳には100兆を超えるシナプスが
ある
のですが、必ずしもこの数は一定ではない
様々な刺激によって常に増減しているからだ。

 

これが神経の可塑性、つまり新しい事を
学ぶたびに常に私たちの脳は新たに
シナプスを作り増強するのです。

 

それを裏付ける研究もある
75歳以上の修道女、678人を20年以上
追跡調査をした、亡くなられたあとに
脳を解剖するという研究です。

 

すると驚くべき事実が判明、脳にアミロイド斑や
アルツハイマーの所見が認められたにも関わらず
生前、なにも症状が出なかった修道女がいたのです
その割合は3人に1人と報告されている。

 

更に書いた文章には語彙や情報が多いと
アルツハイマーになりにくいという
研究結果もある。

 

一体なぜ?
それは彼女たちの認知予備力が高かった
つまりより多くのシナプスを持っていたからです。

 

・教育を受ける期間が長かった人
・読みかきをしていた期間が長かった人

知的活動が活発な人は、そうでない人と比べ
大量のシナプスを持っています
バックアップ機能が優れているという事です。

 

なので、アルツハイマーでシナプスが
失われたとしても、バックアップのシナプスが
それを補ってくれる
、だから症状が出ない。

 

しかし前から持っている知識を引っ張り出して
来るというだけではだめで、何が大切か
というのは新しい知識を覚えるという事
初めて行う事というのは
新たなシナプスを構築する
ことに
期待が持てるのです。

 

しかしそれでも・・・アルツハイマーに
なってしまうことがあるかもしれません
そこで、リサ・ジェノバさんは
アルツハイマー病を患った祖母から
3つの教訓を学んだそうです。

 

・アルツハイマーと診断されても
 明日死ぬわけではない
・感情の喜びは消されないから
 愛や喜びはわかるという事
 5分前の話は忘れてもその時の気持ちは覚えている
・あなたの存在は記憶より大切だという事

とても素晴らしい言葉ですね。

 

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