2018年8月14日放送のたけしの家庭の医学
今回は4つの特集、高血糖、便秘、血管老化
足の痺れ、1つずつ記していきます
最後は名医のセカンドオピニオン
足のしびれについて。
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長引く足のしびれでこんなことが・・・
多摩川病院の駒形正志先生は
整形外科の名医、警鐘を鳴らす症状は
『足のしびれ』
駒形先生の経験上、原因で一番多いのは
・腰の疾患
それに次いで
・脊髄の疾患
・脳の疾患
多くの場合はMRIを撮ると異常が
見えるのでそこが原因だと診断ができる
しかし・・・
中には病変がMRIで特定できない
という場合もあるのです。
そんな原因不明の足のしびれに
悩まされていた人がいました、59歳女性
現在は足のしびれのない生活をしている
しかし9年前は足のしびれに悩まされ
歩く事すらままならなくなったという
女性に襲い掛かった足のしびれは
一体どういうものだったのか?
事の始まりは今から9年前、当時女性は50歳
最初の異変は事務作業をしていて
段ボールを運ぼうとしたときに
足に違和感が・・・右の足先にしびれを
感じたのです、正座した後に感じる
ピリピリとしたしびれです。
ところが1分もするとしびれは治まった
女性は深く考える事はなかった
しかしこれが全ての始まりでした。
足のしびれを感じてから2週間後
新たな変化が・・・
再び足先にピリピリとしたしびれが
起こったのですが
今度は両足のしびれに変化したのです。
異変はしびれ以外にも
しびれのせいで足をうまく動かせず
つまづいてしまったりした。
それ以降、足のしびれがつきまとう
様になったのです、それにつれて
歩き方もおかしくなっていた
それを指摘したのが女性の母親。
しかし女性はそんなことはないと話した
しびれのことは言えなかったのです
病魔が新たな異変を見せ始めたのは
数日後、足全体にしびれが出てきた
さらに・・・・
しびれの強さが歩くごとに増し
スムーズに歩けなくなっていった
横断歩道を渡ろうとした時に
足を動かそうとするのですが
しびれていていう事を聞かずつまづいた
言い知れぬ不安に襲われた女性は
翌日近所の整形外科を受診する事に
検査をした結果
『頚椎症性脊髄症』
これがファーストオピニオンでした。
筋肉の緊張を緩めるお薬の服用
そして1週間に1度、特殊な機器で
首を伸ばすリハビリを行う事に。
しかしその数日後、朝目を覚まし
上半身を起こしたら再び足全体を
襲う強いしびれが出てきて
その後、今まで感じた事のない
ピリピリした強烈な痛みを伴っていた。
ここから病は悪化していくばかり・・・
ほぼ毎日足のしびれが起き
普段の生活もままならない状態に。
今度は整形外科の紹介で
総合病院を訪れ、より精密な検査をした
しかし検査結果は変わりませんでした。
今までと違う薬を服用したり
温熱療法、鍼治療をしたが
これといった効果を感じる事はなく
更なる異変が起こりました
それは手がビリビリとしびれるという症状
その後脳の精密検査を受けましたが
問題は見当たりませんでした
しかし症状は改善されないままです。
最初の症状が出てから2か月後
トイレから出た時に
足が強くしびれ全く動けなくなった
そこでもう一度、最初に訪れた
整形外科へいき納得いくまで話を
する事にした、そこで医師から
脊髄を専門としている医師を
紹介されたのです、それが駒形先生。
硬膜内くも膜嚢腫(のうしゅ)が足のしびれの真原因
女性は今まで起こったことを全て話した
駒形先生は力を入れた時に
しびれが起こるという事に気づいた
しかし症状が悪化しているのは
どう考えてもおかしいと思った。
手足のしびれが起こる原因は主に3つ
1 脳の異常
脳血管が詰まるなど
2 背骨の異常
背中の中の神経が障害
3 手足の神経の異常
糖尿病で血管が詰まるなど
そこで駒形先生は、画像検査や
血液検査を再チェックしたが
それらしい病変は写っていなかった。
駒形先生は1から様々な事を
確認する事から始めていきました。
打腱器を使い神経のチェックを
している時でした、たたいた時の反射が
手よりも足の方が明らかに強かった
神経は脳幹から足先に向けて伸びている
首の神経の異常だとしたら
手と足に同じ強さで反射が起きる
しかし女性の場合は足の方が強かった
それはつまり、首以外で足の反射に
異常を起こす何かが存在している証拠。
首より下で疑われる神経は背骨の上部
女性は胸の辺りに痛みを感じていた
風邪を引き咳込むと胸が痛かったという。
そこで駒形先生は女性に
息を吸って自分の鼻をつまんで
息んでください、といいやってもらうと
胸の辺りが少し痛いと女性は言いました
そして足のしびれも出てきた。
駒形先生はこれである病を確信しました
もう一度脊髄のMRI検査をする事に
そこでわかったのが
背骨にできた腫瘍による足のしびれ、これを
『硬膜内くも膜嚢腫(のうしゅ)』
といいます。
背骨に画像に写らないタイプの
腫瘍ができていたのです
硬膜内くも膜嚢腫はくも膜に
袋ができ髄液が入り込む病
すると膨らんだ袋が神経を圧迫し
足のしびれなどの症状が起こる。
なぜ膜ができてしまうのかは不明
この病の一番厄介な所は
袋の存在を確認できないところ
膨らむ袋、髄液も写らないのです。
駒形先生がこの病に気づいたポイントは2つ
1 手と足の反射の違い
2 力を入れた時に症状が出る
力を入れる事で袋に髄液が多く入り
神経をより圧迫し症状を起こす。
女性は背骨にできた袋を
取り除く手術を行い無事に成功
今では足のしびれや歩きづらさは
大きく改善し普段通りの生活を
送ることができるようになりました。