2018年4月3日放送のたけしの家庭の医学
今回は3時間SP、心臓やつまづき
セカンドオピニオンについての特集
最後は咳のセカンドオピニオンについて。
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長引く咳の原因がわからない・・・
国立病院 相模原病院の谷口正実先生
先生が警鐘を鳴らす症状は長引く咳
花粉が猛威を振るう季節に突入し
人によっては咳が止まらないという症状も
出てくることでしょう。
しかし、長引く咳の中には
原因がわからないタイプのものもある。
谷口先生はこのような長引く咳が
増えてきていると話す、そして咳止めを
処方されても一向に良くならない
という人も増えているという。
原因不明の長引く咳の正体を
探り当てるため、谷口先生が愛用
しているのが、聴診器。
谷口先生の聴診術である患者が
長引く咳から救われたという症例を紹介。
53歳の女性教師、最初の異変は授業中
突然、咳が出てきて止まらなくなった
これが最初の症状。
痰が絡みつくような湿った咳だった
そしてそれ以降
昼夜を問わずせき込むように
市販の薬を飲んでも効果はなし
そこで自宅近くにある呼吸器内科を受診
そこでの診断は成人喘息
これがファーストオピニオン。
早速吸入式のステロイド剤を使用
すると薬の効果はてきめん
しつこい咳は出なくなっていった
しかし・・・最初の診断から1年
夜に激しい咳が出た
これが2つ目の症状、余りに激しいので
呼吸をする事もままならない。
ご主人が持ってきたお水を飲んだら
その時は咳は治まった
そして再び病院へ行ったが異常はなし。
そこで強めの薬が処方され
再びステロイド剤の吸引が始まった
しかし・・・咳が治まらない。
そんなある日の事、生徒の
保護者から電話があり、いつも授業中に
咳をしていると連絡が入った。
更に異変が・・・4階の理科室へ
階段で移動する際、息が苦しくなった
これが3つ目の症状。
それ以降、身体には重い倦怠感が
付きまとうようになった、4つ目の症状
そして総合病院で検査をすることに。
詳しく検査をしましたが異常はなし
そんなさなか、追い打ちをかける
出来事があった、生徒が喧嘩をしていて
急いで教室へ向かうとき、息が切れ
身体が動かなくなったのです。
その後、校長先生から休養を取るように
言われました、そして一筋の光が・・・
休職をして数週間後
生徒の保護者から連絡があり
以前、保護者のお姉さんが喘息だったが
ある先生にかかったらよくなった
という話を聞きました
その先生こそが谷口先生だったのです。
谷口先生に今までの経緯を話し
過去の検査結果も確認
そして問診をしていきました。
次に聴診器で肺の音を聞くことに
呼吸の音、心臓の音、血液の音を聞き
気管支の音も聞いていたが
ゼーゼーという喘息特有の音も
聞こえていたが少し小さかった。
喘息のゼーゼーという音は
気管と気管支の炎症によっておこっている
背中から脇腹へ少しずつ移動させながら
聴診器で音を聞いていくと
背中の下側辺りの音を聞いていた時
本来聞こえる音が聞こえなかった。
この時谷口先生が気づいたのが
肺の中にある肺胞の膨らんだり
閉じたりする時の微かな音が聞こえない
という事に気づいた
つまり肺胞が膨らんでいなかった
これが膨らまないのは細気管支という
部分が炎症の可能性を意味していた。
ここに炎症をもたらす病がもしやと
思い、谷口先生は女性に尋ねた
食べ物の匂いを感じにくい
あるいは味が変な時はないか?と。
女性はそれに対して感じる事はなかったが
ご主人は以前、煮物がしょっぱいと話していた
谷口先生は長引く咳の原因がわかった
そして特殊な血液検査を行い
長引く咳の本当の原因に至ったのです。
咳の本当の原因は、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症だった!
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
(こうさんきゅうせい、たはつけっかんえんせい、にくげしゅしょう)
この病は好酸球という白血球の一種が異常に
増殖をし、全身に様々な炎症や血流障害を
もたらす病、自己免疫疾患の1つ。
なぜ好酸球が増殖してしまうのか
原因は不明、難病です。
好酸球は身体の粘膜に集まりやすく
気管支などの粘膜で炎症を起こすと
空気の通りが悪くなり、激しい咳が起きたり
鼻の奥の粘膜で炎症が起きると
嗅覚に異常が起きると言われている。
更に末梢の神経に炎症を起こす事も多く
手や足のしびれが起きるというのも
特徴の一つ、そして炎症が進むと
細い気管支が閉塞し、空気を取り込むことが
困難となり少し動いただけで息切れや
息苦しさを感じてしまう
その後、谷口先生の治療により症状は
劇的に改善し元気に働いています。
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