家庭の医学、腰痛の原因は硬膜外脂肪腫症という事もある

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2018年4月3日放送のたけしの家庭の医学
今回は3時間SP、心臓やつまづき
セカンドオピニオンについての特集
続いては腰痛のセカンドオピニオンについて。

 

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腰痛の名医が出会った事のない新しい腰痛!?

慶應義塾大学病院の名医、松本守雄先生
日本整形外科学会副理事長
日本腰痛学会の理事も務めている。

 

松本先生も初めてではないか
というくらい極めて珍しいケースだった
その腰痛を患った70歳の男性。

 

腰痛を患っていた当時
酷い時は歩くこともままならなかった

 

この原因をどうやって松本先生は
暴くことができたのでしょうか?

 

全ての始まりは5年前
そんなある日、単身赴任の話が・・・
単身赴任をし半年後、最初の症状が出た。

 

仕事を終え飲食店へ向かおうとした時
突然腰に激しい痛みが出た
これが最初の症状です。

 

腰からお尻、左脚にかけて刃物が
刺さったような鋭い痛み
だった。

 

ところが前かがみの状態で30秒ほど
じっとしていると痛みは治まっていった。

 

そしていつもの倍以上の時間をかけ
飲食店へ到着しました。

 

そして2時間も経つ頃には痛みは
完全になくなっていた。

 

その翌日、再び鋭い痛みが・・・
そしてまた前かがみになると
痛みが和らいでいった。

 

以来、仕事中は何事もないが
会社を出るたび、毎日のように腰痛が
襲ってくるように、また同様に
前かがみになると痛みが治まった。

 

そこで5日後、会社近くの
腰痛のクリニックで診てもらう事に。

 

触診やレントゲン検査をした結果
脊柱管狭窄症と診断されました
これがファーストオピニオン

 

脊柱管狭窄症とは神経の通り道である
脊柱管が狭くなって痛みを
引き起こす病です。

 

痛みの特徴は腰から脚にかけての
鋭い痛み、歩いたり身体を反らすと
痛みが増し、反対に前かがみになると
圧迫が弱まり痛みが和らぐ。

 

こうして、痛み止めの薬を飲み
様子を見る事に、しかし翌日会社を
出たとたん、痛みは変わらず出てきた。

 

更に病魔は新たな顔を見せた
新幹線での移動を終え歩き始めると
仕事帰り以外で初めての腰痛が起きた
これが2つ目の症状。

 

この時は東京の自宅へ帰ったのだが
奥さんに知られないようにしていた

 

それ以降も腰痛は変わらず出ていた
そして痛みは増してきた
なので総合病院でもう一度診察を
してもらう事に。

 

しかし診断は変わることがなかった
より強い痛み止めを処方され
さらにストレッチも取り入れた。

 

デスクワークに追われていた時
腰から脚にかけて鋭い痛みが・・・

これが3つ目の症状。

 

そしてようやく奥さんに腰痛の事を
うち明けました、大丈夫だとは
いったものの痛みは変わらず・・・

 

やがて会社へ向かうとき
家でくつろいでいる時、眠る時
四六時中痛みが付きまとうように・・・

 

腰痛発生から9か月が過ぎた頃には
前かがみにしか歩けなくなっていた
この頃には10m歩くのがやっと、という状況に。

 

ここで一筋の光が・・
腰痛発症から1年が過ぎた頃
奥さんが1冊の雑誌を持ってきて
一人の名医の名が記されていた
それが松本先生だったのです。

 

早速松本先生の病院へ
そこで痛みの出方やこれまでの経緯を
全て話しました。

 

松本先生も脊柱管狭窄症の症状を
疑っていたのですが、薬を服用
していたにもかかわらず
痛みが引かないという点が
気になっていた

 

そこでもう少し痛みについて深く
男性から話を聞くことに。

 

そこで話を聞き、松本先生が気になったのは
1 長時間座った時やその直後、痛み
2 若いころより体重が10㎏以上増加
3 コレステロールの薬を飲んでいた

この3つを加味し、一度撮影した
MRI検査を再びすることに
その結果、腰痛の本当の原因がわかった。

 

腰痛の犯人は硬膜外脂肪腫症

こうまくがいしぼうしゅしょうといいます
脊髄の中の神経を覆う硬膜の外に脂肪が
溜まる事で神経を圧迫、強い痛みを
引き起こす病、圧迫が進むと最悪の場合
歩けなくなってしまう事もある恐ろしい腰痛

 

この病が厄介なのは
通常のMRIの撮影では脂肪が見分けにくい
という事なのです。

 

そこで松本先生は、脂肪をあぶりだす
特殊なMRIの撮影法を指示した

 

新しい病のため
脂肪がたまるメカニズムなど
詳しい事はわかっていないが
内臓脂肪の多いメタボタイプの方に
多く発症する
と考えられている。

 

男性のBMIは少し高くコレステロール値も
薬を飲んでいる位なので高い。

 

症状だけなら脊柱管狭窄症と
似ているように思いますが
松本先生がこの疾患を疑った最大の理由は
座っている時も痛みがある、という事でした。

 

脊柱管狭窄症の場合、座っている時は
神経の圧迫が和らぐため
痛みが出ないことが多いためです。

 

しかし硬膜外脂肪腫症の痛みの特徴は
溜まった脂肪が炎症物質を分泌し
神経に引き起こし、常に痛みが出るようになる

 

松本先生によると、長時間座った後に
強い痛みが出た、という初期の症状は
座っている間に溜まっていた
炎症物質が歩き出したことで刺激され
活性化した可能性が考えられている

 

こうして硬膜外に溜まった脂肪を
取り除く手術を受けて
腰痛から解放されました。

 

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