2018年8月12日放送のサイエンスゼロ
今回はiPS細胞を使った
パーキンソン病の治験が開始された
その事について記していきます。

 

 

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パーキンソン病というのは?

簡単にいいますと、何らかの原因で
段々と体が動かせなくなっていく疾患
最終的には寝たきりになる事もある。

 

脳内にあるドーパミン神経細胞が
徐々に壊れていく
正常な神経細胞だとドーパミンが
作られるのですが
パーキンソン病の場合、ドーパミンが
作られなくなるので脳からの
指令が伝わらない

 

パーキンソン病を患っている男性は
1日5回に5種類の薬を服用している
この薬が残っているドーパミンの神経細胞に
働きかけてより多くの
ドーパミンを作りますが、根本的な
治療ではなく徐々に進行する
やがて細胞自体が減り服用している
薬が効かなくなっていくのです。

 

男性は今回の治療に大変注目し
iPS細胞を用いて治療をして
完治まで持っていけたらと思っている

 

京都大学の高橋淳教授は10年前から
iPS細胞を使ったパーキンソン病の
治療研究を行ってきました。

 

iPS細胞を用いたパーキンソン病の治療方法って?

まず健康な人の血液の細胞に
特定の遺伝子入れ込みiPS細胞を作る
こうしてできた細胞は万能細胞と呼ばれ
どんな細胞にも分化する特殊な
能力を持っています。

 

この万能細胞を使って神経細胞の
前段階である
『ドーパミン神経前駆細胞』
これを作り出すのです。

 

そしてこのドーパミン神経前駆細胞
およそ500万個を患者の脳に移植する
すると脳の中で移植された細胞が
神経細胞に変化しドーパミンを作り出す。

 

効果を試す実験は様々な動物で
行われてきました、病気のサルの脳に
細胞を移植すると3ヶ月を過ぎた頃から
ドーパミンが多く作り出されてきた。

 

しかしiPS細胞には大きな課題があった
移植する細胞に未分化な細胞が
混ざってしまうと、それが腫瘍化する
恐れがあるのです。

 

高橋教授はそうした細胞を取り除くため
セルソーターという機械を開発
調べたい細胞が入った試験管を装置にセット
1つ1つの細胞にレーザーを照射し
未分化の細胞を判別し、これらだけを
取り除く仕組みの機械です。

 

有効性や安全性を確立するため
何度も何度も検証を繰り返したそうです。

 

ES細胞を用いた治療で脊髄損傷が劇的回復!?

2年前自転車事故で脊髄損傷した
アメリカ人の男性、劇的に症状が
回復したのだという。

 

自ら電動車いすを操作できるように
なるまで回復しました、当時は右腕が
ほんの少し動く程度だった。

 

事故から1ヶ月後、脊髄に細胞を
移植する手術を行いました
一縷の望みをかけて
この時はまだ研究段階の手術でした。

 

すると細胞移植から2週間後には
手を顔の近くまで持っていけて
1ヶ月後には顔を触ることができて
2か月後には髪を触れるようになりました
3ヶ月後には自分で食事ができた!

 

現在はペンを握って字が書けるように
なるまで回復しました。

 

シカゴのラッシュ大学の
リチャード・フィスラー教授の話では
事故から1週間後に再生医療を
すすめたそうです。

 

フィスラー教授自身もこのように
回復するのを見た事がなかったので
とても驚いたという。

 

この治療で使われたのはES細胞です
ES細胞を変化させて
『オリゴデンドロサイト前駆細胞』
これを作り出した。

 

オリゴデンドロサイト神経細胞の
働きを助ける細胞です
神経細胞から伸びる軸索を取り囲み
神経の伝達をスムーズに行うための
重要な役割を果たしている

 

ところが脊髄損傷を起こしてしまうと
オリゴデンドロサイトが傷つき
剥がれ落ちてしまう。

 

そこで脊髄が損傷した直後に
オリゴデンドロサイト前駆細胞を
移植すると軸索に巻き付き
再び神経の伝達が可能になるのです。

 

これまでこの治療を行った人は18人
1年後に症状が改善したのはなんと17人
ほぼ改善されるという事ですね。

 

しかしこの治療は希望した人が
全員受けられるわけではない

 

誰でも治療を受けるには何が必要か?

再生医療は世界で開発競争が激化するのは
間違いありません、おまけに日本は世界から
後れを取ってきていました。

 

薬などを海外に依存していて
医薬品の貿易赤字は2兆円にも及んでいる。

 

再生医療の現状はこのようになっている
再生医療の製品の数、そして現在
開発中の数となっている。

製品というのは皮膚や軟骨のシートなど。

 

日本の今後の課題というのは
『安全性と実用性のスピードを
どう天秤にかけていくのか?』

という点です。

 

日本は安全性を重視してきていて
検証や研究を重ねて実用化までに
非常に時間がかかる
海外ではこれが逆になっている。

 

安全性を確保するのは大切ですが
新しい方法を作らないと
今後もどんどん遅れていく事となる。

 

現在日本では条件付きではあるが
実用化のスピードは若干早くなっている
研究者、企業、政府、これらが一体となり
市販化へ向けて迅速な
研究や治験などを行っています。

 

 

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