2016年6月18日放送のNHKスペシャル、第1回目の放送を
逃してしまいましたが、運よく再放送をしていたので
記事にしました、第2回目は既に記事にしていますので
重ねてご覧ください。
NHKスペシャルのストレス対策
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ストレスの現状
仕事でストレスを感じる事はありますか?
という問いかけになんと84%の方があると答えています。
それだけ現代では深刻なものととらえられている。
なんとなくストレスが体に悪いという事はわかっていますが
ある条件が重なると、命を奪う病
キラーストレスとなることがわかってきました。
例えばがんに関していうと、ストレスが遺伝子を操ってしまい
がん細胞を増殖してしまう、という事が明らかになってきた。
突然死にしても、ごく普通の細菌が急に
殺人細菌へと変化してしまうという事実が・・・・
キラーストレスの正体とは?
世界中で研究がされているキラーストレス、様々な分野の
研究者が解明に挑んでいる、しかし私たちは
ストレスを受けると体がどうなるのかっていうのは
あんまりぴんと来なくて、正直わからないですよね?
ワシントン大学ではストレスが体に与える影響を調べるため
ある実験を行いました。
眩しいライトの前で、そしてマイクを使い話しをする女性
そこである課題が与えられました、それは
1873から17ずつ引いていく、というもの。
これは難しいですよね、しかしあえて検査官は威圧的な
態度をとり早く答えろといいます。
そして何度か間違えると最初からやり直し。
これは強烈なストレスを感じるでしょうね。
この時の脳のどこが活動をしているのか脳波計を使い調べます。
すると脳の偏桃体という場所が活動していました。
偏桃体は脳の中央に近い場所にあるもので、恐怖や不安を
感じたときに活動します。
この反応が体全体をつたって活動をしていきます、すると体の
複数の場所が活発に活動する、まず副腎が活動を起こし
ストレスホルモンを分泌します、ストレスホルモンには
心拍数を増やす働きがある。
そして血液を固まりやすくする作用もある、もう一つ活発に
動き始める部分があります、それは自律神経です。
自律神経は興奮すると血管をぎゅっと締め付けてしまい
血圧を上昇させます。
これがストレス反応というものです。
どうしてこのようなストレス反応が人に備わったのか?
これは2回目の放送の方でも話しましたが、太古の昔にまで
話は遡り、人と動物の関係にまで戻ります。
当時、動物と人はすぐそばで生活をしているようなものでした。
当然襲われることもあるし、生きていくためには人も
動物を狩り戦う事もあったでしょう。
そんな時に、襲われたりした時に瞬時に体が反応するように
備わったのがストレス反応、危機を感じるわけですから
心拍数も上がり血圧も上昇します。
血液が固まりやすいというのは、仮に動物に攻撃をされ
切り傷を負ってしまった時、早く止血が出来るためと考えられている。
次に現代に話を戻すと、滅多な事では生命の危機を感じる出来事
つまり動物のような天敵はいない状態です。
本来ならもう必要がないものなんでしょうが、これが
精神的なストレスで反応をするようになってしまった。
・上司からの叱責
・残業
・満員電車の中
・子育ての辛さ
・陰口
などなど、きっと他にもあるでしょうがこれらがストレス反応となっている。
動物のそれとは全くストレスの本質が違う気がしますよね。
キラーストレスが人の命を脅かしているといいましたが
実際はどのような事があって救急車などで病院へ搬送されたりするのか?
60歳の女性、めまいなどの症状が強く救急車で搬送
されました、検査を受けると脳出血が確認されました。
この女性はホテルの従業員でした、昨今の中国などの観光客が
激増したため、勤務先のホテルは忙しくなっていまして
女性は睡眠をあまり取れなくなっていました。
これだけならまだよかったといえば御幣はあるかもしれませんが
急に親戚の方が亡くなってしまったそうで
お通夜、お葬式といかないといけない、という事が重なり
倒れてしまったのです。
最新の研究では複数のストレスが重なると、単なるストレスが
キラーストレスに変貌することがわかってきました。
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体のなかで何が起こっているのでしょうか?
1つのストレスだとストレス反応というのはしばらくすると
落ちついていきます、しかし複数のストレスが加わると
副腎からストレスホルモンが大量にあふれ出してきて
体中にストレスホルモンが蓄積されてしまいます。
そうなると
・心拍数の増加
・血圧が異常に高くなる
もし大動脈が血圧の高さに耐えられなくなり
破裂してしまうと死に直結します。
血管の破裂が脳で起こると脳出血を起こす。
心臓に深刻なダメージを与える新たなメカニズムが
わかってきています、エモリー大学では過去に
心臓発作を起こした人で、ストレスがかかった時の
心臓の状態を調べました。
計測したのは心臓を動かす筋肉の血液量です、特に注目
したのは左心室、そこを流れる血液の量。
ストレスがかかっていると、血液の流れが悪くなっている。
どうしてそれが起こるのかというと、自律神経の異常が
関係していると言われています。
ストレスがかかると血管を締め付けてしまうといいましたが
これが心臓の筋肉の血管にまで及び締めあげてしまう。
心拍数を増加させ心臓の筋肉の血管を締めあげる
この真逆の事を同時に起こしてしまう事で、心不全を
引き起こす可能性が明らかになりました。
キラーストレスは脳や心臓だけに影響を及ぼすわけではなく
ガンも関係してきます、ストレスがかかるとがんが
急速に進行するという事がわかったのです。
オハイオ州立大学では、ストレスホルモンによって働く遺伝子を
調べました、ATF3遺伝子といい免疫にかかわる遺伝子です。
乳がんの患者で、この遺伝子と生存率の関係を調べました。
すると、ATF3遺伝子がオフ、つまり活動をしていない状態だと
85%の生存率が確認されましたが、ATF3遺伝子がオンになった状態だと
45%にも激減してしまったのです。
何が起こっているのか?
カギを握っているのが免疫細胞、がん細胞を攻撃し増殖を
抑える働きがあります、ATF3遺伝子は免疫細胞の中で
スイッチが切れた状態で眠っています。
所がストレスホルモンが増えて免疫細胞を刺激すると
ATF3遺伝子のスイッチが入ります、するとがん細胞への攻撃を
やめてしまうのです。
しかしストレスホルモンが去っていくと、ATF3遺伝子の
スイッチも切られてしまい、再びがん細胞を攻撃します。
しかし体の中でストレスホルモンが多い状態だと、スイッチは
入ったままとなりがん細胞の増殖に歯止めがかからなくなります。
更にキラーストレスが命を奪う思いもよらないメカニズムも
明らかになってきました。
ごく普通の細菌が殺人細菌へと変貌するというもの。
これを突き止めたのは、ニューヨーク州立大学です。
突然死の危険性が高い動脈硬化の患者さんを調べたところ
血管の壁から、本来いるはずのない細菌が見つかりました。
その数は19種類も、その最近は口の中に棲んでいて
出血した時に体内に細菌が回ってしまい血管の壁の中に
棲みついたのですが、これだけでは悪さをすることはありません。
しかしストレスホルモンが関係すると話は変わります。
血液の中の鉄分が切り離されてしまい、その鉄がなんと
血管の壁に入り込んでいくのです。
そしたら細菌は血管の壁を破ったのです。
細菌は鉄分を栄養とし大増殖をして、血管の壁を
突き破ってしまうのです。
この細菌というのは、健康な人からも発見されるような細菌なのです。
ストレスが関係する病気ですが、わかっているだけで
・じんましん
・アレルギー
・胃潰瘍、十二指腸潰瘍
・脳卒中、心筋梗塞
・糖尿病
・エコノミークラス症候群
・うつ病
等があります。
気になるデータがあります、それは住んでいる場所について。
村、町、都市
このように分けれることができると思いますが
この3つの中で特に偏桃体が反応しやすいのは都市に住む方。
これは日常の刺激の多さが原因と考えられています。
ストレス危険度チェック
ここにライフイベントストレスチェックというものがあります。
様々なストレスの原因が並んでいますね。
ダメージの大きさによって数値化されています。
1年間の合計が260点を超えると要注意となり、300点以上だと
病気の可能性があると言われております。
点数は目安なのですが、自分自身がどんなストレスに
さらされているか客観的に見つめる事が重要なのです。
ストレスというのは、何も恐怖や不安だけがストレスではなく
環境の変化、というのがストレスに繋がるのです。
例えば、結婚や昇進、昇給なども大きな変化と
呼べるものかと思いますが、本来なら嬉しい出来事でも
ありますがこれもストレスとなってしまうのです。
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アメリカで行われているストレス対策
ストレス大国とも言われていて、対策の分野でも
世界最先端を走っている。
アメリカストレス学会では、5つのストレス対策を推奨している。
まず最初に、ストレスの原因を避ける事、笑う、サポートを得る
とまあ、ここまではごくありふれたものですね。
この他に注目されるストレス対策があります、知るために
ウェスタンオンタリオ大学へ。
研究チームが調べたのは自律神経、前項にストレスを感じると
自律神経が興奮し血管を締め付ける、という話をしました
それを踏まえ、実験には心筋梗塞の経験者22人に手伝ってもらいました。
まず自律神経の興奮度を調べるため、針をさして流れる
電気信号を測定、心臓病患者と健康な人とは自律神経の
興奮度が20%違いました。
その後22名の方には半年間ある取り組みを行ってもらう事に。
取り組みを終えた後、再び測定すると自律神経の
興奮が治まり正常な値となっていたのです。
一体何をしたのか?それは運動。
運動をすることで、自律神経の興奮を抑えることが
出来るという事がわかったのです。
ただの気晴らし・・・って思うでしょうが実は興奮を
抑えるだけではなくて、脳自体にも変化をもたらすのです。
ウェイン大学では、運動をしたマウスとしてないマウスの
脳の変化を調べてみると、脳のある場所で神経細胞が
劇的に変化している事がわかったのです。
それはどこかというと延髄、どこにあるのかというと首のあたり
延髄の神経細胞の突起の数が全然違います。
運動なしよりも運動をした方が、神経細胞の突起が少ない。
この少ないというのが、ストレス反応の暴走を止めるカギとなる。
仕組みはこうなっている
延髄の神経細胞は、偏桃体から入ってきた電気信号を
自律神経に伝える回路になっている、運動をしないと延髄の
神経細胞の突起が増え、偏桃体の情報を過剰に伝えてしまい
興奮させてしまいます。
運動をして延髄の神経細胞の突起が減ると、情報をつたえる
回線もまた減ります、たとえストレスに偏桃体が反応しても
その情報は伝わりにくくなり、自律神経の興奮が抑えられるのです。
実は延髄はストレス反応のもう一つのルート、ストレスホルモンの
分泌にも関わっています、偏桃体からの電気信号が
延髄を経由して副腎に伝わります、するとストレスホルモンの
分泌が始まります、しかし運動をすると延髄の神経細胞の突起が
減るのでその分、副腎へ送る信号も減らすことが出来て
ストレスホルモンの暴走を防ぐことが出来るのです。
これは定期的な運動をしないといけません、そうじゃないと
神経細胞は元に戻ってしまいます。
しかしどれくらいの運動をすればいいのでしょうか?
おおよその目安は、ウォーキングなどの有酸素運動を息が上がる程度
30分します、週に3回程度ですね。
合わせて第2回目のストレス対策の情報もご覧ください
NHKスペシャルのストレス対策
以上となります。
コメント
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