TVシンポジウム、胃がんの治療はどのように行われているのか?

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11月21日放送のTVシンポジウム、今回は胃がんの
最新の治療法についての特集。
過去と現在ではどのように治療法が変わってきたのでしょうか。

 

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現在胃がんはどれほどの方が患っているのか?

胃がんの罹患率のデータです。
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まだまだ胃がんは日本人が患われるガンの中でも
多いというデータとなっていますね。

 

検査は1年に1度位は受けておいた方がいいと、お医者さんや
自治体からの案内が届いたとしても、受けに行く人
というのは少ないのが現状という事になっているようです。

 

自治体からの案内で胃がんを発見した方の症例の紹介

75歳男性、現役時代は営業の仕事をされていまして
不規則な生活をしていました、13年前に仕事を引退
されてからは奥様の助言で生活を改善されました。

 

所が2年前に健康診断で胃がんが見つかりました。
胃の痛みなどの症状がなかったようです。
治療を受けるために神奈川県立がんセンターへ。

 

ガンの面積自体は直径10㎝と大きかったのですが、がんは
胃の表面上にしか広がっていなかったようです。

 

医師からは胃の全適を言われてましたが、今後の生活の
事も考え、胃の表面の範囲だけ取り除く手術
内視鏡手術を選択しました。

 

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胃がんの主な原因

この3つが主な原因とされています。
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ピロリ菌は言われてますよね、ピロリ菌を倒してしまうと
胃がんになる率というのはかなり下がると言われています。

 

75歳の男性は幸いしたことに、胃壁を深く進行していく
ガンではなかったので助かりましたが、本来なら
進行すればするほど胃を掘り下げるようにがんは進行します。
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粘膜下層までにとどまっていると、早期がんと言われていて
ここを超えると進行がんとなります、そうなると
転移の事も考えていかないといけません。

 

胃がんの内視鏡治療、胃カメラと同じようなものですが
カメラの管から、胃を切り取る道具を出して
胃がんの部分を切り取っていく、というような治療法です

 

どんな場合にこの治療は適応されるのかというと
様々あります、実際に75歳の男性は適応から言えば
外れていたと、パネリストの先生たちは言ってましたが
ガンの浸潤の事を考えれば、内視鏡でも取り除く
事が出来るだろうと判断し、内視鏡手術となった、という事です。

 

その後75歳男性は、術後にガンを詳しく調べてみると
粘膜下層にまでがんが広がっていたとのこと。
転移の可能性を疑わないといけないことに。

 

結局75歳男性は、胃とその周辺のリンパ節を摘出する
手術を後日受けることとなりました。
その後は半年ほど吐き気に苦しみ、体重も10キロ以上減少。
しかし1年が過ぎたころには食欲も戻ってきて
手術前に近い生活を送られています、畑仕事も出来るくらいに。

 

胃のリンパ節ってこんな感じにはりめぐっています。
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リンパ節に転移をすると、もうだめだ・・・って思いがち
ですが、早期に発見した場合だと、リンパ節をきちんととると
治る率というのはあがると言われています。
かなり進行しているのであれば、治る率というのは
当然下がるのですが・・・

 

胃がんの進行具合によっても、摘出の仕方というのも
変わってきます、現在では2種類の胃の摘出の仕方があります。
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全部取るのか?上の部分を残す摘出手術、どういう基準で
2つを選択するのか?

 

これはがんのできている場所でどの摘出かを決めるそうです。
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胃の上に出来ていると、全摘出をしないと
いけない感じですね、恐らくリンパ節が近いのかな。
場所と進行具合、これが肝なんでしょうね。

 

胃がんの手術といえば開腹手術がポピュラーですが
現在では、先ほどの内視鏡の他にも腹腔鏡手術というのも
やられています、開腹手術との違いは
切る範囲の違いです。
開腹手術も腹腔鏡手術もやることは同じです。

 

技術的には腹腔鏡手術の方が難しいです
見える範囲も違うし、機械の動きも把握してないといけません。
腹腔鏡手術を希望する場合は、その先生の実績
というのも理解しておく必要がありますね。

 

胃がんの手術をすれば治療は終わり?

ステージによっては、化学療法も術後には行わないと
いけません、ステージで決まるという事ですね。
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詳しく分けると8段階もあるんですね。
ステージ2から、抗がん剤の治療が含まれてきます。

 

胃がんの進行度と治療法
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末期の場合は、手術はしませんね・・・・

 

抗がん剤はS-1という抗がん剤を使います。
飲み薬で、朝夕食後に1日2回の服用。
4週間毎日服用し、2週間休薬します。
これを1年間服用という事になっています。

 

生存率ですと、手術のみを選択した方と手術と抗がん剤を
選択した人とでは、生存率は10%位の違いがあります。
こう考えると、手術と抗がん剤は併用した方が
いいのかもしれません、もちろん副作用もあります。

 

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抗がん剤を服用している方の症例の紹介

57歳男性、去年の12月にステージ3の胃がんを発見。
今年2月に胃の2/3を切除、3月から抗がん剤治療を開始。

 

薬を飲み始めて3日目に副作用が・・・
・全身の倦怠感(仕事が終わったら立ってられないほどに)
・食欲不振(半年で体重が11キロ減少)
・白血球の減少(抗がん剤服用1か月後に)
一時抗がん剤治療を中断せざるを得なくなりました。

 

現在では、白血球の数値の事を考えながら
抗がん剤を服用しているそうです。
他にも、貧血や肝機能障害などもあります。
中断せざるを得ないのは、白血球が免疫を司る重要なものだからです。
白血球が体の免疫力を保っているので。

 

また食事の管理も大切です、栄養バランスを整え
食べるようにする、術後栄養士さんと
相談しながら、どのように食べていけばいいか?
そしてメニューが完成して食べていくと。

 

だけど抗がん剤って、良い栄養素も壊してしまうんだよね・・・
個人的には食と抗がん剤の共存はないと、思っているんですよね。

 

神奈川県立がんセンターでの取り組み

61歳男性、この方は放送時ですが、2日後に手術を受ける
という事でして、その前に管理栄養士の方が
病室に訪れ説明をしていきます。

 

どのような食事をしてきたか?などを。
このがんセンターでは、食事の指導は5回行います。
入院時、手術後、退院時、術後1ケ月と3か月に。

 

アンケートで食生活を詳しく聞いて、体重体脂肪を計測。
腕の周囲や筋肉量を計測、手術前の体の状態を
把握して、術語には元の体に戻そうという取り組みをされています。

 

61歳男性は、術後1日目カラ栄養士さん指導の食事を
摂っていくことに、少ない量だったんですが
術後という事もあり、なかなか入っていきません。
無理もないですが・・・

 

退院をしてから家庭できちんと考えた食事を
していかないといけません、加熱調理されたものを
勧められています、生の野菜などだと消化に悪いので。

 

神奈川県立がんセンターで推奨されている食事がこちら。
朝食
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午前のおやつに足りない栄養を補う食事
ウィダーインゼリーのようなので、栄養がきちんと
含まれているものです。

 

昼食とおやつ
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夕食
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というような感じとなっています。

 

術後1か月目の栄養指導では、体重の増減はもちろんのこと
体脂肪や筋肉量などの数値も計ります。
一つの目安は10%以上体重が落ちていないか。
もし落ちている場合は、医師に相談。

 

栄養指導プログラムの過去と現在を比較すると
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体重の減少率は下がりましたね。

 

胃がんは術後の後遺症というのもあり
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〇が症状で、⇒が対策です。

 

早期ダンピングは、食べてからすぐに症状が出る
体が熱くなって、汗が出て、動悸やめまいなど。
これが食事直後に出る。

 

後期ダンピングは食後2時間から3時間で出ます。
食べ物が急に入ると高血糖になります、高血糖になると
血糖を下げるインスリンが出ますが、血糖が
下がりすぎて低血糖になると、脳には欠かせない血糖
足りなくなってくると、頭がふらふらしたりする。

 

低血糖になった場合は飴玉や甘いジュースなどを摂取する。
他にも術後に起こりやすい症状がこちら。
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術後の食事の注意点。
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特にタンパク質は十分に摂りましょう。

 

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ステージ4の胃がんと向き合うには?

この場合の治療は抗がん剤が主体となっていきます。
どのように治療に向き合っていくか?症例を紹介。
62歳男性、海外で仕事をすることが多く忙しく過ごしていました。

 

3年前の一時帰国で受けた健康診断で、胃がんを見つけました。
ステージ4でした、リンパ節、肺への転移がありました。

 

仕事を辞めて抗がん剤治療に専念することに。
はじめは、S-1 シスプラチン、トラスツズマブという
抗がん剤を服用しました。

 

3か月後には転移した肺のガンはほとんど見えなくなりましたが
1年がたった頃に抗がん剤が効かなくなってきました
そこで医師はパクリタキセルという抗がん剤を処方。
副作用はむくみやしびれなどが出て、10か月後には
薬の効果がなくなりました。

 

去年3月からはイリノテカンという抗がん剤を点滴。
軽い副作用はあるが、がんの増大は抑えられているとのこと。
62歳男性は、抗がん剤のおかげでガンの増大を
抑えられているとは言いますが・・・根本のガンに
影響があるわけではないですからね・・・複雑です。

 

ただパネリストのお医者さんの方もおっしゃっていましたが
選択肢はあるので、無理に抗がん剤を服用する
必要はなくなってきていると、他の治療を選んでも
問題はないとのこと、その人にとってのベストを見つける。
昔の医療では考えられなかったですね、医師のいう事は
絶対、という感じでしたから。

 

ステージ4の抗がん剤治療のすすめ方

3段階ありまして、1段階目の抗がん剤の組み合わせがこちら。
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HER2というのは、がん細胞を増殖させるタンパク質と言われてます。
他にもオキサリプラチンという抗がん剤も使用。

 

2段階目、3段階目の治療がこちら。
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他にもラムシルマブという今年の6月に使えるようになった
抗がん剤があります。
副作用は、血栓塞栓症、消化管せん孔、アレルギー反応など。

 

延命効果という事に関しては効果的なのかもしれませんが
抗がん剤治療をして、身体が劇的に変わってしまう
という事がありますからね・・・・
以上となります、読んでいただきありがとうございました。

 

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