NHKスペシャル、脳のひらめきと記憶力アップの秘密、認知症治療の可能性も見えてきた!?

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2018年2月4日放送のNHKスペシャル
今回は第5弾となる脳についての特集
脳はやっぱりすごい!と
山中先生は言います
ポイントは、『ひらめきと記憶力』

 

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又吉さんの脳を調べてわかったのは・・・

脳の神経細胞は1000億個程度あり
1つ1つがネットワークとして
繋がっているのです。

 

芥川賞作家であり
お笑い芸人である又吉さん
この又吉さんの脳を丸裸にする
世界最高峰のMRIを駆使して調べます。

 

検査して分かったことの一つに
緑状回という言葉を司る部位があり
ここが普通の人の3割増しだったという。

 

又吉さんはアイディアに詰まると
散歩に出かけます、目に飛び込む風景
全てがひらめきのヒントと
なっているようです。

 

何かを見た瞬間
脳内では何が起こっているのか?

 

例えばタモリさんの顔を見た瞬間
脳は稲妻のように電気信号が走る
最初に反応するのは
目から入ってきた情報を受け取る
視覚野という部分

 

視覚野では目から入ってきた大まかな
輪郭を捉えているとされている
まだこの段階ではタモリさんだとは
わかっていない、この次に信号を
受け取るのが、側頭部顔領域

 

ここで初めて誰の顔か見分けていき
脳がタモリさんだと認識する
そして前頭前野

 

ここでは顔を見た時に
湧き上がる感情をコントロールしているという。

 

これだけの処理を
わずか0.2秒で行っている
物凄いですよね。

 

神経細胞が脳内で電気信号を出して
それを各細胞にリレーをしているのですが
神経細胞は細胞同士の間に
極僅かな隙間があり
どうやって信号が途切れずに伝わって
いくのでしょうか?

 

電気信号が1つの神経細胞の端に
たどり着くと小さな粒が大量に放出された
これこそがメッセージ物質なのです。

 

電気を発生させて、というメッセージを
次の細胞へと受け継がせて
電気信号を発生させるのです。

 

受け渡しの時間は1万分の1秒です

 

でもどうしてメッセージ物質を
使う必要があるのか?
脳内のメッセージ物質を数十種類用いる事で
電気信号の伝わり方に様々な
バリエーションを生み出している
のです。

 

例えば素敵な女性が又吉さんの前に現れた時
メッセージ物質は、より強い電気信号を
発生させるぞ!というものを分泌する
そして脳全体に広がって、素敵な女性を
より強く印象に残るようにする。

 

メッセージ物質と1000億の神経細胞
この2つがひらめきを生み出すカギ

なっているのです。

 

メッセージ物質は臓器同士が会話をしている
という事はこのシリーズを見ていると
わかっている事なのですが、脳も例外ではない。

 

例えば脂肪が出すレプチンという物質
これも脳内へメッセージを送る
その時のメッセージは、エネルギー十分
これを受け取ることで脳は食欲を
コントロールしている。

 

他の臓器からメッセージを受け取るだけではなく
脳内でも独自のネットワークを築いている
数十ものメッセージ物質を生み出して
特別な会話を神経細胞を使い行っている。

 

脳のひらめきのヒミツ、ぼーっとすること!?

又吉さんに変わった実験をしてもらった
小説のストーリーを考えた時に
良いアイディアが出たら
MRIの検査時にボタンを押してもらう。

 

10分の検査の時、ひらめいたと思ったのは3回
このうち2回興味深い脳の活動の
データが取られました。

 

良いアイディアが出た瞬間
脳の広い範囲が一斉に活動したのです
何かに集中している時よりも
電気信号の広さや大きさが違う
閃く時は特別な状態となっていた。

 

どうしたら私たちは
ひらめく脳の状態を得る事ができるか?
実は誰でも閃く状態に近づける
とっておきの方法があるという。

 

その方法とは、8分間目を開けて
なるべく何も考えないようにする

という事をしたら、なんと
脳の電気信号はひらめいた時と
同程度の電気信号量を得られた
のです。

 

長年脳の電気信号の研究をしている
ドレクセル大学のジョン・クーニオス先生は
何も考えずにぼーっとする事が
とっても重要だと言います。

 

何も考えずにぼーっとすること
全く関係ない事をしている時
朝目覚めてぼーっとしている時に
ひらめきが起こる、このことを
『デフォルトモードネットワーク』
と呼ばれている。

 

電気信号が伸びる先には脳の表面にある
大脳皮質が広がっています、ここには
記憶の断片が保管されている。

 

つまり、ぼーっとしている時こそ
記憶の断片をつなぎ合わせる事が出来て
新しい発想を生み出している

考えられているのです。

 

斬新なアイディアを生み出すかもしれない
このように注目されているのです。

 

最新の研究では、デフォルトモードネットワーク
これは脳が使う全エネルギーの7割を
消費しているとも言われている。

 

又吉さん調べではありますが、売れている
お笑い芸人の人たちに面白いネタが
思い浮かぶのはどの瞬間か?
という事を聞くと、圧倒的に多かったのが
お風呂場と散歩だったようです。

 

ひらめきの極意というのは
ぼーっとした状態で大脳皮質にある
記憶の断面を結び付けていく事のようです
という事は、閃くことは記憶の断面を
しっかり高めておく必要がある。

 

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記憶力を高める極意って?

すさまじい記憶力を持つ人がロンドンにいる
ケネス・ロングさんという方

 

人の顔を一度見たら忘れないという
並外れた能力を持つ方です
このような人を、スーパーレコグナイザー
といいます。

 

人の顔を記憶するとき、脳の中で
何が起きているのか?

 

ケネスさんの脳をMRIで検査
目の前のモニターに映し出される顔を見て
活発に反応していたのは歯状回(しじょうかい)
海馬の中にある、並んだ細胞が
歯のように見える事から名付けられた
真ん中の青い部分が歯状回です

 

これがどうやって記憶を司るのかは
想像がつきません、最先端の科学では
こう考えられている。

 

例えばケネスさんがある顔を捉えました
それが電気信号となり、歯状回へ伝わり
辿り着くと歯状回の細胞が電気を発生させ
次の細胞へと順にリレーされていく
これで電気信号のルートが出来あがる
実はこれが記憶の正体なのです
1つのルートに1つの記憶が対応する
という事が考えられるのです
こういう感じに

 

そしてこれが脳の表面にある大脳皮質へ
送られて、生涯にわたって蓄えられると
考えられている。

 

歯状回の活動を活発にし、記憶力をアップさせるには?

その驚きの方法が最新の科学で
わかるようになってきたという
アメリカサンディエゴにあるソーク研究所

 

長年記憶の謎を追いかけている
フレッド・ゲージ先生
歯状回で新しい細胞が生まれている
という事を突き止めたのです。

 

この新しく生まれる歯状回の細胞こそ
記憶力をアップさせる決め手なのです。

 

産まれたばかりの細胞はとても敏感で
すぐに電気を発生させるため
僅かな刺激にも反応する

 

以前は信号の通っていなかった場所に
全く新しいルートを次々と
作り出していけるのです。

 

つまり生まれたばかりの新しい細胞が
あればあるほど、私たちは
記憶力を高めていけるのです。

 

ではどうしたら私たちは歯状回で新しい
細胞を増やす事が出来るのでしょうか?

 

実はカギを握っていたのが、全身の臓器が
脳に向けて発しているメッセージ物質なんです。

 

例えば食事をした時、すい臓から出るインスリン
脳にこんなメッセージを伝えている
『記憶力をアップせよ』
インスリンが脳に届いている時と
届いていない時とでは
歯状回の細胞の成長に大きな差が出ます。

 

すい臓からのメッセージが歯状回の
新しい細胞の成長を促し
記憶力をアップさせる可能性があるのです。

 

更にシリーズで伝えてきた筋肉の
メッセージ物質、カテプシンBという
ものも歯状回で新しい細胞を
生み出す可能性があると考えられている。

 

バランスの取れた食生活ですい臓を
健康に保つこと、身体を動かす事で
筋肉を鍛える事、これらが
記憶力アップの秘訣だと
考えられ始めているのです。

 

食べ物を得た時に出るインスリンが
記憶力アップにつながるように脳は
進化した可能性もあると山中先生は言う。

 

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認知症の世界最先端の治療戦略

神経細胞が死滅していくのが認知症
最も大きな割合を占めるのが
アルツハイマー病、アミロイドβが
神経細胞を壊す、という事がわかっている。

 

これまでアミロイドβを分解する薬は
作られてはいたのですが、いつも難題が
立ちはだかってきたのです
薬を投与しても脳の神経細胞まで
届かない
という問題があった
その理由は脳の血管の特別な
仕組みにあったのです。

 

脳の血管壁にはほとんど隙間がないために
薬を脳へと送り込むことができないのです
なぜ物質の侵入を簡単に許さない
仕組みがあるのでしょうか?

 

それは私たちの脳で様々なメッセージ物質が
やり取りがされている事と関係している
もし血液の中を行きかう他のメッセージ物質が
際限なく流れ込めば脳は大混乱となる
そのため、メッセージ物質の中で
脳の血管壁を突破できるのはごく一部

 

すい臓から出され記憶力アップにつながる
インスリンのように、特別な役割を持つ
物質だけなんです。

 

脳が自らの機能を守るために発達されてきた
関門のような仕組み、これが認知症の薬を
送り込むうえで大きな壁となっている。

 

脳の血管の関門を突破するにはどうすればよいか?
カリフォルニア大学ロサンゼルス校の
ウィリアム・パードリッジ先生の話では
注目されたのはインスリン
脳の血管の関門を突破する事を許されている

 

どうやって脳の血管の関門を通り抜けるのか?
毛細血管の中に、インスリンが入ってきても
血管壁に弾かれて侵入が出来ない
しかし毛細血管の一部分に突起物があり
そこにインスリンがくっつくと
秘密の扉が開くように血管壁が陥没した
そこでカプセル状の膜につつまれて
血管の壁を突破していき
脳内へ侵入したのです。

 

ウィリアム先生はこのインスリンを運ぶ
このカプセルをうまく利用する事を考えた
走すれば認知症の薬も脳の中まで
運べると考えたのです。

 

ブラジルのポルトアレグレ、ここで
臨床試験が行われている
アルツハイマー病と多くの共通点があると
言われている、ハーラー病
GAGという物質が子供の脳に溜まり
神経細胞のネットワークが蝕まれていき
認知機能や運動機能に障害をもたらす難病。

 

GAGを分解する薬を脳へと送り込むため
ウィリアム先生が用意したのが
インスリンが壁を通り抜けるのに登場した
あの突起にくっつく性質を持っている
この物質にGAGを分解する物質を合体させ
脳へと送り込もうという実験
です。

 

点滴によって薬を血液の中へ注入します
脳の毛細血管に到達すると
薬が突起物にくっつきました
するとインスリンが来たと勘違いして
血管壁を陥没させて扉を開く
こうして薬は脳へと送り込まれる
そして病気の原因となるGAGを
分解していくというのです。

 

この作戦は大きな成果を上げ始めている
8人のハーラー病を患う子供たちに投与したら
8人中7人に改善がみられたのです。

 

脳を治療したこの方法を用いれば
アルツハイマー病もいつか克服
出来るのではないかと期待されています。

 

ウィリアム先生の話では多くの製薬会社から
注目もされていて、資金が集まり
臨床試験なども盛んにおこなわれていく事となる
そしてアルツハイマー病の治療へと
乗り出す時が来たと言っていた。

 

脳というのはネットワーク中のネットワーク
全身のネットワークの物質を取捨選択する
凄い臓器ですね。

 

脳のネットワークに秘められた力を解明しようと
スウェーデンのウプサラ大学では
人間の脳の細胞を分析する事で
それがいつ生まれたのかを割り出す事が
できるという実験をしている。

 

新たな発見があったと言います、記憶を
作るため新たな細胞が生まれ続けていた
あの歯状回、健康な人の脳では
なんと90歳近くまで細胞が生まれている

という事がわかったのです。

 

カロリンスカ研究所のヨーナス・フリゼン先生は
本当に驚いたそうです、マウスでは年を取ると
新しく生まれる細胞は急激に減っていくのだが
人間ではそれが起きていなかったのです
年をとっても高い認知機能を維持できるよう
人間の脳は進化しているのではないか?
こう考えているそうです。

 

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