家庭の医学、胸焼けで全身性強皮症という病が隠れている事もある

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12月15日放送の家庭の医学、今回は好評の
セカンドオピニオンSPです、4つの病の本当の
原因を、名医が解明していきます。
最初は胸焼けについて。

 

忘年会シーズンですよね現在は。
胸焼けの頻度が多くなる季節でもあります。
だけど、胸焼けの患者数は右肩上がりなのです。
ここに危険な病が隠れている場合も・・・

 

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兵庫県の三輪洋人先生が見つけた胸焼けの新原因の症例

兵庫医科大学病院、三輪洋人先生は消化器科の名医です。
ただの胸焼けでも、意外な病があるといいます。
症例を紹介します。

 

43歳女性、保険の営業としてバリバリ働く女性です。
顧客からの評判もいい方。
最初の異変は12月のある夜から。

 

別会社の忘年会に遅れて出席した女性、既に今月は
3度も忘年会も出席しています。
酔いも回りトイレに立とうとしたその時に
胸の奥がチリチリと焼けるような痛みが。

 

一緒にいた方から市販の胃腸薬をもらい飲みました。
楽になったようです。
忘年会が続いていたから、という感じでしか
思っていなかったのです。

 

新年を迎えましたが、食後にはあの胸焼けが治らず
続いている状態でした、薬もあまり効かないようです。

 

ご主人に病院で診てもらったほうがいい、と言われましたが
胸焼け位で・・・って思ったのですが
新年会などもあるので、近所の消化器内科へ行くことに。

 

診察をしてもらい、内視鏡の検査を受けることに。
結果、逆流性食道炎という診断でした。
これがファーストオピニオンです。

 

胃酸を抑える薬を処方されました。
後はお酒の飲み過ぎに注意するようにと言われました。

 

朝晩2回きちんとお薬を服用して、1週間後には
胸焼けは徐々に治まってきましたが・・・

 

次から次へと新たな異変が・・・

治療を始めて1か月ほどたったある日、朝食の
サンドウィッチを食べていた時に
食べ物が喉の奥に詰まるという症状が・・・

 

お茶を飲むと飲みこむことが出来ました、空気の乾燥かなと
自分で思っていましたが、これが真の病魔からの次なるサインです。

 

再び3日後に異変が・・・
眠りについてから2時間ほどたった真夜中に
マグマに焼かれるような猛烈な胸の痛みが・・・
激しい胸やけで目が覚める
、という事でした。

 

翌日再び同じ消化器内科へ行きました。
医師はもう少し強いお薬に切り替える言いました。
しかし、新たな薬を処方されても症状が
治まることはありませんでした。

 

しかも胸焼けは、食後だけではなく度々襲う事になり
胸焼けの時間も徐々に長くなっていきました。
寝ている間も襲ってくるので、十分な睡眠もとれないでいます。

 

更なる異変が襲い掛かるようになります。
その異変に気付いたのはご主人、それは
無表情が多くなる
語りかけても反応が鈍い、声が異様に小さい
というような症状
も。

 

気になってご主人は逆流性食道炎につい徹底的に調べてみると
あるページに目が留まり、その文章を書いたのが
兵庫医科大学の三輪洋人先生だったんです。

 

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三輪洋人先生の診察

最初の胸焼けから3か月たっていました。
そしてセカンドオピニオンが始まりました。

 

まず内視鏡検査を受けてみることに。
そしたら食道はひどい炎症が起こっていました
それは先生も三輪先生も
あまり見たことがないような炎症でした。

 

ただれすぎて食道自体が狭くなり、血がにじんでもいます。
以前の検査よりも明らかに重症化していました。
40代で、ただの逆流性食道炎で
ここまでの重症かはおかしいと思いました。

 

食事をしているときに、食べ物が飲みこみづらいという
話をすると、食道内圧検査という検査をしました。
水を飲んだときの食道の動きを
鼻から入れたセンサーで観察する検査。

 

食道は筋肉で出来た袋の様な臓器で、緩んで縮む
という動きをして、食べ物を胃へ落としていきます。

 

そしたら検査の結果、食道の動きがほとんど
動いてなかったのです。
これはただの逆流性食道炎ではないと思い更に診察。

 

食事が飲みこみづらく感じた後、必ず強い胸やけが起こる
三輪先生は、無表情なところに気が付きました。
そして話すのもつらそうに見えるとお伝えしました。

 

ご主人が以前は元気にはきはきと話していたといいました
そこで、女性は重要な事を・・・
少し口が開きづらい、といいました。

 

三輪先生はこの言葉を聞き、顔を観察。
硬く張りがあってつまみにくい、という診断。
そして手も硬くて突っ張っている
と。

 

そして三輪先生は、特殊な血液成分を調べる検査をしました。
そして胸焼けの本当の原因がわかりました。
その病気というのは、全身の筋肉や皮膚が硬くなる病に
侵されていました。

 

その本当の病は・・・
全身性強皮症、これは免疫機能が異常を起こし自らの細胞を攻撃。
傷ついた細胞が再生する前に、コラーゲンが増殖する病。
結果、全身の皮膚や筋肉が硬くなります。
国内患者数は2万人もいて、その9割は女性です。

 

最初にコラーゲンが増殖した場所が食道だったんです。
食道でコラーゲンが増殖し、筋肉が硬くなり
食道の動きをなくしてしまった、なので
胃酸が常に逆流する状態になっていました。
その結果、食道の炎症は重症化していました。

 

三輪先生が気づいたのは口が開きづらい、という言葉。
筋肉の硬直が顔面にまで広がっていたので
病を確信したそうです。

 

その後は適切な治療を受けて、胸焼けは緩和し
再び保険の営業として働いてます。

 

胸焼けと間違えやすい危険な病
代表的なものは逆流性食道炎なんですが、命に
関わる病気の胸焼けがあることも。

 

それは狭心症、見分け方は胸焼けのタイミング。
逆流性食道炎は食後で、狭心症は運動のあとに
胸焼けが起こると言われている。
症状は数分で治まります、高齢の方が多いようです。
以上となります。

 

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