NHKスペシャル、血圧サージ対策、タオルグリップ法で血圧サージに変化がある！？

2017年10月29日放送のNHKスペシャル
今回は血圧サージについての特集です
以前ガッテンでも放送されていましたね
サージとは、高波という意味です
血圧が波打つ、乱高下が起こる事ですね
これが体にどういう影響があるのか？

血圧サージを大調査！

39歳男性、働き盛りで体力に自信あり
なのに脳卒中になった、このような状態に
陥る可能性がある人たちが1800万人も
いると推計されています。

血圧サージというのは、ある一定の時だけ
急激な血圧上昇が起こる事を言います。

朝に血圧サージが起こると正常の人より
2.4倍、高血圧と血圧サージがあると3.92倍
リスクが高まるのです。

そこである調査をする事に
20代から60代の血圧が正常な男女80人
皆さん血圧の事はあまり気にしていない
健康診断の結果報告書を持参し
問題がないので特に気にも留めていないという人も。

そこで80名全員に血圧計を渡し
毎日血圧を測ってもらう事に、昼と晩
そして翌日の朝です。

翌日血圧計を回収し解析することに
正常範囲の上限135を超えていた人は
どれだけいたのでしょうか？

結果を見ると、血圧サージが見つかった人は
80人中25人でした、そして小島よしおさんも
参加していて、その結果はなんと165です。

全国調査では、健康診断などで血圧が正常という
判定を受けていたとしても、血圧サージの
可能性がある人は900万人もいると言われてます。

血圧サージが繰り返されると・・・

冒頭の39歳の男性、建設作業員として働き
健康には自信を持っていた、2年前突然
異変に襲われます、急に眠気が来て
足がもつれて動けなくなった。

救急車で搬送される途中、意識を失いました
脳内の血管が破裂し、脳卒中を起こしていた
脳死寸前の状態だったのです。

薬による治療を受けて4日後、意識を取り戻した
後遺症は残り、右手の握力は以前の
3分の1ほどになりました。

脳卒中は高血圧や高血糖などが原因といわれている
しかし健康診断での血圧や血糖などは
正常範囲だったのです、それなのに脳卒中・・・
その原因こそが血圧サージだったのです。

血圧サージがわかったのは、夜間から明け方の
血圧を調べたからです、就寝してから
血圧サージが繰り返し起こっていた、上の血圧は
最大で197までになっていた。

血圧サージがどうして脳卒中を引き起こすのか？

イタリアのペルージャ大学のプッチ博士
血圧サージを度々起こす患者の
血管を徹底的に調べた。

すると、共通した特徴が見つかった
それは血管の壁が厚くなっている、という事。

血圧サージによって血圧が上がると
血流が早くなり血管は押されて広がる
そして血圧が落ちつくと元に戻る
これを繰り返す事で血管はだんだんと
柔軟性を失いもろくなり
最悪の場合破裂に繋がるのです。

血圧サージによるもう一つのリスク、それは
『認知症』

認知機能の変化ですが、血圧サージが多い人は
認知機能が少し弱くなっていた
その理由は、脳内で神経細胞が死滅しているため。

脳の末端の血管が傷つき、その先の神経細胞に
酸素などの栄養がいかなくなり死滅してしまう
その結果、認知機能の低下につながる。

血圧サージは自分ではなかなかわからない
毎日実験と同様に1日数回血圧を
測る必要があります、特に血圧サージが
おこりやすいのは朝といわれています。

最高135mmHg以上が頻発、5日間の幅が20mmHg以上
これらが続くと血圧サージの危険性がある。

血圧サージ危険度チェック！8つの質問

1　あなたの年齢は？　
65歳未満　0点　65歳以上　1点

2　あなたのBMIは？　
25未満　0点　25以上　1点

3　深夜にトイレに行く？
0回　0点　1回　1点　2回以上　2点

4　日中眠くなることは？
あまりない　0点　よくある　1点

5　味の濃いものが好き？
好きではない　0点　好き　1点　とても好き　2点

6　果物を食べる？
よく食べる　0点　あまり食べない　1点

7　お酒を飲む習慣は？
ない　0点　ある　1点

8　タバコを吸う？
吸わない　0点　吸う　1点

質問は以上です。

点が3点以下なら、リスクは低く
4点から5点がリスクが少しだけあり
6点以上はリスクあり
という事になります。

血圧サージをどうやって対策していけばいいのか？

どうして血圧サージが起こるのか？
という事を知る必要があります、カギを握るのは
交感神経です、手や足などにある末梢血管
周りを取り囲むのが交感神経。

交感神経が興奮すると、ノルアドレナリン
という物質が分泌され、末梢血管が収縮され
血圧が高まります、これによって体の活動性が上がる。

例えば朝の起床時、活動に備え交感神経が働き
血圧が上がる、そして夜になると眠りに備えて
交感神経は働きを鎮め、血圧は下がっていきます。

ところが血圧サージの疑いがある人は体の中で
こういう事が起こっているかもしれません。

朝起きた時には交感神経が異常に働き血圧が急上昇
夜にも交感神経の働きが治まらずかえって血圧が上昇
こうして血圧サージが起こる危険があるのです。

交感神経を優位にさせる要因というのがあります
・加齢
・肥満
・塩分
・飲酒
・喫煙
・ストレス
それともう一つ、血圧サージの引き金となる行動や行為
これらも関わってくるというのです。

その引き金というのが
そんなものも？というのも含まれているのです。

・力仕事、会議、医師の診察、怒り
・コーヒー、ダッシュ筋トレ、睡眠時無呼吸症候群
・月曜日、飛び起きる、冷たい床
・トイレ(大)、くしゃみやせき、気温が低い
・冷水で洗顔、タバコを吸う、降圧剤の切れ目
と何の関係もない事でも血圧サージのきっかけとなる。

具体的に血圧サージ対策に入ります
2つのポイントがあります。

1つ目　測る
西澤先生が血圧サージの事を調べたのは
東日本大震災後、この時仮設住宅暮らし
などのストレスで
血圧サージを起こす人が多かったためです。

心臓や脳疾患で救急搬送される事も多かったそうです
そこで市民300人に血圧を毎日測ってもらう事に
すると血圧サージがある人が見つかったのですが
それと同時に、何をすれば血圧が急激に
あがるのかというのもわかってきたのです。

そのため、血圧サージを起こす引き金を
しないようにする、という事をした
例えば朝起きて、力仕事をすると血圧が
上がりやすい、その結果血圧サージが起こるので
朝はその力仕事をせず、起きてからゆっくりとして
身体が段々と活動的になってから
力仕事をする、それだけでも防ぐことができる

そして要因といわれる、タバコを控えたり
食生活習慣を改めるという事もとても重要
どちらも改善することでリスクを減らしていく。

2つ目　握る
どういう事なのでしょうか？世界最先端の対策です
カナダのトロント、高血圧や心臓病などの
疾患を持っている人がいる運動施設。

握って血圧サージ対策というのは
ハンドグリップ法、全力の30%ほどの力で2分間握るだけ。

ハンドグリップ法をしたことでやる前と
2か月後では、血圧サージの頻度が
減ったと言われております。

その仕組みはどうなっているのか？
ものを握ると、腕の血圧が一時的に高くなる
その情報は神経を通じて脳に届けられる
すると脳は血圧が上がりすぎていると判断
交感神経の活動を抑えていく
これを繰り返す事で、交感神経の
異常な興奮を抑えられて血圧サージが
減ったと考えられるのです。

日本ではハンドグリップの機械が
発売されていませんが身近なもので代用できる。

それはタオル、タオルグリップ法というもの
日野原記念クリニックの久代登志男先生が考案した

タオルグリップ法のやり方は簡単！

フェイスタオルを縦に一回、横に一回たたみ
それを丸めて握る
親指と他の指がくっつかないようにする
くっつくとタオルが細い、くっつかない程度に
握る事で十分だそうです、1回2分を左右2回ずつ
1日おきに4週間行いましょう。

今回のNHKスペシャルに出演されていた先生方は
・甲斐久史先生　久留米大学　教授
・西澤匡史先生　南三陸病院　副院長
・苅尾七臣先生　自治医科大学　教授
・牛込恵美先生　京都府立医科大学　講師
でした。