NHKスペシャル、認知症(MCI)予防に歩き方と脳内ネットワークが関係する!

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11月14日放送のNHKスペシャル、今回は認知症の特集。
2夜連続となっていて、本日は1日目です。
テーマは、「ついにわかった!認知症予防への道」
他にも予防につながる最新の対策や、薬の最新情報も紹介。

 

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MCI(軽度認知障害)とは?

現在は525万人もの認知症の方がいらっしゃるようで
2050年には1000万人を超えると言われています。

 

単なる物忘れ、ひょっとしたら認知症の始まりかも。
63歳男性の症例を紹介、新聞記者の方です。

 

出版業界の第一線で働いてきましたが、61歳の時に
物忘れが多くなり、物をなくしたりという事が
多くなってきたそうです。

 

単なる年のせいかと思っていたら、半年後に大事な取材の
事を忘れてしまい、ダブルブッキングをしてしまいました。
30年間勤めていて、初めてだったそうです。

 

さすがにこのミスで、まさか認知症か?と
思うようになり、2年前に病院へ行きました。
そこで検査をして結果は、MCI(軽度認知障害)でした。

 

MCIというのは、年を重ねるごとに認知機能は低下しますが
認知症まではいかず正常と認知症の境目、つまり認知症の予備群です。

 

いずれ認知症になる危険性を指摘されました。
ですが、その後意外な事実を知って気持ちが楽になりました。
MCIは対処すれば治るという話です。

 

MCIの段階では認知症を予防できると世界で言われています。
アメリカではMCIの方が認知症になる割合を調べると
5割の方は認知症を発症し、4割は現状維持、残り1割は
正常値に戻っていました

 

この1割の方はどうして正常値に戻ったのでしょうか?
それが何かを見極められれば、認知症を予防できますね。
MCIは認知症を予防できるラストチャンス
という解釈をお医者さんはしています。

 

自分がMCIかどうか、物忘れとの違いはどういうものか?

63歳男性は、現状はよくなっていると感じていて
仕事も続けていらっしゃるようです、地道な努力を
していらっしゃるという事ですね。

 

MCIは年相応以上の記憶障害、認知症は生活に支障が
出るほどの記憶障害、という定義がされています。
MCIの人は日本に推定400万人いらっしゃるようで
その時点で病院へ行かれる人は少ないようです。

 

現状MCIの診断は難しく、専門医がしっかりみないと
わからないそうです。

 

何よりも大切なのがMCIの早期発見ですね。
そしてMCIの人の脳で何が起きているのか?

 

認知症の方の脳とMCIの方の脳を見比べてみました。
そうすると、記憶を司る部分の脳の萎縮は少なかったのです。
そこでどこに注目したかというと、脳内ネットワーク。

 

この脳の活動を調べてみることに。
例えば、計算のネットワークや視覚、感覚や運動のネットワークなど
様々な脳内ネットワークがあります。
それらが協力し働くことで、脳は様々な機能を果たしています。

 

MCIの人は脳内ネットワークが乱れているのではないか?
ということを仮説として、アメリカのワシントン大学が研究をおこないました。
そこでネットワークの結びつきの強さを調べてみることに。
そしたら、正常な人と比べMCIの人は脳内ネットワークの強さが少し
衰えてきています
、認知症はもっと弱くなる。

 

この弱まりを早く見つける事が出来れば、MCIの早期発見が
出来るという事ですね。

 

この弱まりがわかるヒントがアメリカで見つけられました
それはどういう事かというと、歩行をするだけです。
何が関係あるのでしょうか?

 

正常な人とMCIの人を見比べると、歩くスピードが全然
違います、更にセンサーで詳しく足の運び方を見ると
MCIの人は足腰が悪いわけではないのに歩幅が狭くなっています。
足の裏にかかる圧力一定ではありません、ふらつきが
多いという事ですね、歩くと。

 

どうして脳内ネットワークが弱ると歩行が不安定になるのか?
たくさんのネットワークが同時に働くからこそ
きちんと歩けるのであって、MCIの人はこのネットワークが
弱まっているために、バランスが悪く不安定
になります。

 

歩く速度をストップウォッチではかる、たったこれだけでも
将来認知症になるリスクがわかるとも言われています。

 

世界17か国で実験をしてみると、歩く速さが遅いと1.5倍
更に記憶が衰えていると2倍とも言われています。
この歩く速さの目安というのはどういうものか?

 

要注意の歩行スピードは、秒速80㎝以下
これが危ないようで、認知症になるリスクが高くなると。

 

脳内ネットワーク衰えのサインは、足腰が悪くないのに
横断歩道を信号がちかちかしていない状態に歩けていたのに
歩けなくなった
というのが危険です。

 

63歳男性は、自宅から駅まで12分くらいで歩いて
行けたのが15分もかかるようになってしまった
と。
病院へ行く前の段階でした。
おかしいな・・・と気付いてはいたようです。

 

MCIの人に見られる変化の例がこちら。
DSC_0754
物忘れの事ばかり注目されますが、料理や計算の
部分でも影響が出ていますね。
3項目以上該当すれば病院へ行った方がいいとのこと。

 

63歳男性も、外出時に服を気を付けなくなった。
計算が面倒になってきた、というのを感じていたそうです。

 

料理は複雑な作業で、必要な食材、調理という
段取りとあるので、複雑な作業となります。
それが簡単な料理になったり、コンビニで買ってきたり
という事が多くなると危険です。

 

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MCI、認知症の予防法とは?

神経細胞や血管に異常がある、これが脳内ネットワークの衰えです。
最近問題となっているのが、微小出血。
この周辺の神経細胞は死んでしまい、ネットワークが傷ついてしまいます。

 

脳内で所々黒い斑点のようなものがあると、そこは
微小出血の部分という事になります。

 

脳内ネットワークの回復に効果的な方法を見つけました。
あることを続けるだけで、それはなにかというと・・・
驚くほど簡単な、息が弾む程度の早歩き、たったこれだけ。
1回1時間を週に3回、そしたら血液中にVEGFという物質が
分泌され傷ついた血管の代わりに新しい血管を作ることが出来て、早歩きによって
更にBDNFという神経細胞を作り出す物質が出てきます。
脳内で新たな神経細胞が生み出されるのを促します。
こうして、脳内ネットワークのつながりが強くなると考えられています。

 

フィンランドでは、MCIの疑いがある1260人が参加し
フィンガー研究という実験をしました。

 

早歩きのほかにあることを組み合わせる事で更に
良くなったようです、どういう事を組み合わせたかというと
・早歩きなどの有酸素運動1日30分程度
・軽い筋力トレーニング
・食生活の改善、野菜や魚などを積極的に摂る
・記憶力のトレーニングを週3回 10分
・血圧管理など

これらを2年間続けたことで、認知機能が25%もアップしたそうです。
年老いていくと衰えるのにですよ!アップしたんです。
世界でもかなり注目された研究だったそうです。

 

63歳男性も
筋力トレーニングや早歩き、ゲームにダンスを
取り組んでいらっしゃるようです。
ダンスとかも全然やってなくて、このトレーニングを
したおかげで色々なことに挑戦をするようになりました。

 

また、何か考えながら運動すると
脳内ネットワークが活性化されます、脳の機能
記憶力の向上が起こっているようです。
歩数の目安は特に意識せず、運動の強さを意識する方が重要。
脈をとってもらって、脈拍が120程度だといいようです。
早歩きをして、更に歩幅も大きく早歩き、などをするといい。
1回10分を1日3回以上行う。

 

認知症を予防する薬の開発

転換の治療薬として使われているレベチラセタム。
MCIの人に投与すると、記憶力が回復したようです。
臨床試験では2016年に最終の臨床試験。
早ければ2019年に実用化されるようです。

 

日本でもシロスタゾールが注目されています。
脳梗塞の再発予防薬です、脳の血管からの出血を防ぐので
神経細胞や脳内ネットワークを守ると考えられています。
こちらも今年臨床試験を開始し、2021年に実用化を目指しています。

 

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日本の地域によって様々な取り組みも

地域ぐるみでもMCIを早期発見する取り組みをしています。
愛知県高浜市と国民長寿医療研究センターが合同で検査をしています。
1万人を対象に検診し、認知症のリスク早期発見に努めています。

 

ゲームで問題を解いたり歩くスピードの測定をされています。
この取り組みは検査だけで終わらず、全員に活動量計をプレゼント。
これで歩くスピード、歩数などを計算してくれます。

 

これで予防に効果的な早歩きをする事が出来ます。
また市内全域に歩いて行ってみたくなるようなスポットも
設置されているようです、その数78か所!本当に街ぐるみで
認知症やMCI予防の取り組みをされていらっしゃいますね。

 

またそのスポットごとに端末があって、そこに活動量計をかざすと
一日の行動量を印刷されて出てきます。数値で
自分がどれだけ歩いたのか、という事を見ることが出来ます。

 

つい最近まで認知症やMCIは予防が出来ないと
言われてきていたのに、本当に画期的な予防法が
出てきましたね、未来にはもっとすごい予防法や
治療法が出てくることを願いたいです。
以上となります、読んでいただきありがとうございました。

 

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