NHKスペシャル、腸内細菌(クロストリジウム菌)がTレグ細胞を生成?腸は奥深い臓器です

NHKスペシャル
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2018年1月14日放送のNHKスペシャル
人体の特集、第4弾は腸がテーマ
消化や吸収の要であるというのは
良く知られていますね
最新研究では何か新しくわかった
事はあったのでしょうか。

 

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腸は免疫を司る重要な臓器!

腸の神経細胞はなんと1億個もあると
言われております、なので第2の脳
呼ばれているのです。

 

人体の中の独立国家、この言い方は
あながち間違いではないかもしれません。

 

腸の長さは成人で8.5mにもなります
広げるとたたみ20畳分にも!

 

この腸を毎日通過するものといえば食べ物
時には病原菌やウイルスも入ってきます
腸はいわば
最も外敵にさらされやすい場所でもある。

 

腸はピンク色で、その表面には絨毛がある
その内部はきわめて細い毛細血管がある
ここから食材の栄養を吸収していく

 

この表面付近に棲んでいるのが
『腸内細菌と免疫細胞』
なんです。

 

腸内細菌の数は100兆個とも言われている
物凄い数です、これが腸の中一面に
広がっているのです
腸内フローラといわれるのはこのため。

 

続いて免疫細胞なんですが
絨毛の内部に棲んでいる
これもまた物凄い数の免疫細胞で
全身には2兆個もいると言われている
その7割は腸に滞在
している。

 

例えば腸内に病原菌が侵入してきた場合
すると腸内の免疫細胞は、攻撃して!
というメッセージ物質を発する
それを腸の壁が受け取り、そこから
殺菌物質を出して病原菌を
やっつけてくれる
のです。

 

更に!免疫細胞を訓練するという重要な
働きがあることもわかってきた
のです
なんと訓練場があると言われている。

 

腸の表面をびっしり覆う絨毛
良く見ると絨毛がない平らな場所がある
そこには小さなくぼみがある、ここが
免疫細胞の訓練場の入り口となっている。

 

仮に腸内細菌がくぼみに捉えられると
内部に吸収される、その内部には
たくさんの免疫細胞がある。

 

そこでは敵ではない腸内細菌である
という事を免疫細胞に教えている
のです。

 

そして今度は病原菌がくぼみから吸収された
そしてこれは攻撃すべき敵として
免疫細胞は認識しました

このように免疫細胞はトレーニングされている。

 

このおかげでインフルエンザや肺炎など
様々な病気と闘う力を得られるのです
訓練を終えた免疫細胞は腸から
体中に派遣されると考えられている
そして全身のいたるところで病原菌と闘う
戦士となるわけです。

 

急増する免疫の暴走の原因は腸内細菌?

免疫は暴走をすることがあります
それはアレルギーなんですが
この原因は腸の異常があるのでは?
と言われているのです。

 

イギリスのノッティンガム郊外
免疫の暴走に苦しめられている人がいる
ナタシャ・コーツさん、体操選手です。

 

4年前に原因不明の病気を発症
深刻なショック症状で病院に
運ばれた回数はなんと250回。

 

その原因は命に関わる重症のアレルギー
彼女は重症のアレルギーに悩まされている
身の回り全てが
アレルギー症状の原因となりうる。

 

安全に食べられる食材は、数種類
どうして命に関わるアレルギー症状を
起こしているのかというと、免疫の暴走が
原因と考えられている。

 

暴走した免疫細胞の動きを番組で
見ましたが、激しく動き回りながら
盛んに放出する赤い粉のような物質
これは仲間の免疫細胞を異常に興奮させ
敵ではないものまで攻撃させてしまう

 

その際身体の細胞にまでダメージを与えて
様々なアレルギー症状を引き起こすのです。

 

コーツさんは毎日25種類の薬を飲んでいるが
症状を止める事は出来ません。

 

いつアレルギーで命を落とすかわからない
そんな恐怖と戦いながら暮らすのが辛い

コーツさんはこのように話します。

 

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何が免疫の暴走を招いているのか?

専門家が行ったある検査で
腸に異常がある事がわかった
そこでコーツさんの便検査をすると
健康な人に比べて、いくつかの腸内細菌が
明らかに少ない
ことがわかったのです。

 

日本でも免疫の暴走に
苦しんでいる人はいます
若い女性、4年前に突然、多発性硬化症を発症
手足のしびれや震えが止まらず、徐々に
歩くこともままならなくなった。

 

症状が進むと失明したり言葉を話せなくなる
恐れもあります
、原因は脳にあった
暴走した免疫細胞が、脳細胞を敵と勘違いし
脳を攻撃しているのです。

 

この多発性硬化症もまた
腸で異変が引き起こしているのです
女性の便を詳しく解析したところ
いくつかの腸内細菌が減少していた

 

なぜ免疫が暴走しているのかというのは
詳しいことはわかっていませんが
恐らくではあるが、特定の腸内細菌の減少
という事が考えられている。

 

腸内には様々な菌が存在する
1000種類存在する中、いくつか挙げると
・ビフィズス菌 善玉菌
・バクテロイデス菌 脂肪の吸収を抑え肥満を防ぐ働きがある

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乳酸菌革命

 

そして研究者の間で大注目の腸内細菌が
『クロストリジウム菌』
先に登場した女性2名もこの
クロストリジウム菌が少なかった。

 

クロストリジウム菌だけで100種類も存在する
病気の原因になるクロストリジウム菌も
存在すれば、免疫を制御する重要な役割を
しているクロストリジウム菌も存在する。

 

この特定の種類のクロストリジウム菌が
少ないと多発性硬化症や重症のアレルギーを
起こす可能性がある
というのです。

 

クロストリジウム菌が少ないと
どうして免疫の暴走が起きてしまうのか?

 

謎を解くカギを解明したのが
大阪大学免疫学フロンティア研究センター教授の
坂口志文先生、免疫研究の世界的権威です。

 

外敵を攻撃するのが仕事と思われていた
免疫細胞の中に、全く違う役割の
免疫細胞が存在している
のです。

 

この発見はノーベル賞級と目されるほど
世界中の研究者を驚かせた。

 

坂口先生が新たに見つけた細胞は
『Tレグ 制御性T細胞』
と名付けられました。

 

身体の中で暴走している免疫細胞を
見つけると驚くべき働きをする
それは興奮を鎮める物質を放出し
免疫細胞の暴走を抑えてくれる

 

まさに免疫のブレーキ役です
このTレグは腸で生み出されている
しかも、クロストリジウム菌の働きが
カギを握っている
と言います。

 

腸の中では一体何が起こっているのか?
腸の管の中、表面を覆う粘膜へ侵入
そこは腸内細菌がうじゃうじゃ
クロストリジウム菌は食べ物に
かじりつき何かを放出している
それはメッセージ物質です。

 

落ち着いて、というメッセージ
これが腸壁に入っていき
免疫細胞が受け取りました
そして免疫細胞の形が変わり
Tレグが誕生する
のです。

 

その後Tレグは腸から全身へ運ばれていき
そこで暴走した免疫細胞を見つけたら
メッセージ物質を放出し落ちつかせる。

 

病原菌を攻撃する免疫細胞
そして暴走した免疫細胞を抑える
ブレーキ役の免疫細胞
腸はこの2つの免疫細胞を操り
全身の免疫力をコントロール
しているのでしょうね。

 

先程の女性2名は、この
クロストリジウム菌が少ないため
免疫細胞が暴走している

という事が考えられるのです。

 

どうやって免疫の暴走を抑えるのか?

なぜかアレルギー症状が治まる不思議な場所へ
そこは神奈川県にあるお寺
およそ60名が修業に励んでいる。

 

その修行僧の人たちの中に
アレルギー症状が治ったという人が
続出している
のです。

 

修行僧たちの腸で何が起きているのか?
便検査をし、腸な細菌を調べる事に
解析は早稲田大学の服部正平教授が行った。

 

修行僧の腸内には、あの注目の細菌
クロストリジウム菌が
存在している事がわかった。

 

ここで服部教授が注目したのは精進料理
食材にたっぷり含まれる食物繊維が
カギを握っているのでは?
と言われている。

 

最新研究で食物繊維の意外な働きがわかった
クロストリジウム菌が多いマウスに
食物繊維が多いエサを与え続けると
マウスの体内ではTレグが増えました。

 

同じくクロストリジウム菌が多いマウスに
食物繊維が少ないエサを与え続けたら
Tレグがあまり増えなかった。

 

つまりクロストリジウム菌は
食物繊維をとる事でTレグをたくさん生み出す

という事がマウスの実験ながら
分かったことなのです。

 

日本では木の実や海藻、穀物、キノコ
根菜など日本の食材は常に食物繊維たっぷり
なので日本人の腸には食物繊維を好む
腸内細菌が多く住みつくようになっていったと
考えられています。

 

服部教授の研究で日本人の腸内細菌が
優れたパワーを持つことがわかった
調べたのは腸内細菌が免疫力を
コントロールする物質を出す能力です。

 

欧米11か国と日本の健康な方と比べると
日本人の腸内細菌は免疫力を
コントロールするのが群を抜いていたのです。

 

日本人なら誰にでも、鉄壁の免疫力を生み出す
『腸』能力
が備わっているのです。

 

ところが現代では、アレルギーなどの免疫の
暴走などによる病が増え続けている
腸の中で長い時間をかけ育まれてきた
腸内細菌や免疫細胞との関係
それが私たちの急速な食の変化によって
もたらされているのではないか?
と考えられ始めている。

 

多発性硬化症を患っている女性
今、ある臨床試験に参加している
白い粉、これはTレグを人工的に作った物質で
これを水に溶かして飲み、腸に届け
Tレグを生み出そうというのです。

 

既に動物での試験では脳の細胞への
攻撃は抑えられることが確かめられている
臨床試験では11人中9名のTレグが増加した
難病を克服できる可能性が示された。

 

腸内細菌はどこから来るのか?
これは人が産まれた直後から様々な細菌が
入ってくる、たくさんの中から良い細菌だけを
選んでいく最初の一歩、母乳によって促される
事がわかったのです。

 

赤ちゃんの腸に流れ込んできた母乳を餌にして
まず急速に増えるのがビフィズス菌
それを皮切りに私たちの腸は大切な腸内細菌を
選んで住まわせて全身の免疫本部としての
機能を次第に成熟させていくのです。

 

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