疲れやすくなったな最近・・・
こんな風に思う事って
年を重ねるとありますよね?
しかし1日ぐっすりと睡眠をとると
年齢にもよりますが、すっきりと
疲れはなくなっているものです
しかし・・・
それが長く続いている、もしくは
今までできていたことができなくなる
ということが、ある日突然現れると
恐ろしい病の信号かもしれないと
獨協医科大学の豊田茂先生は話します。
そんな恐ろしい病を患った60歳女性の
ケースを記していきます。
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突然現れた疲れやすさ
赤文字の部分が女性に現れた症状です
最初に現れた症状は
体が鉛の様に重くバケツが持ち上げられない
仕事の勤務時間を増やしたので
そのせいで疲れたのだと思っていた。
その2か月後に
階段を上っていた時
息が切れ足が急に重くなった
これが2つ目の症状。
しかし数分休むと息切れは治まった
ですがその2日後・・・
歩いている時に、肩から胸が重だるい
という3つ目の症状が現れた。
そして翌日かかりつけの病院へ
事情を話して検査をすると
軽度の心不全と診断
これがファーストオピニオン。
血圧を調整する薬で様子をみる事に
すると疲れやすさや息切れも
治まったのです。
しかし1か月後・・・
以前よりひどい倦怠感と息切れ
4つ目の症状です。
薬を飲んでいるのに症状が出た
そしてその日の夜には
体がふわふわと浮くようなめまい
これが現れた、5つ目の症状です。
その次の日に耳鼻咽喉科へいき
検査をしたが異常はなし
結局原因はわからなかった。
そしてある日・・
胸にこれまでにない不快感が・・・
明らかに心臓の鼓動がおかしくなり
その後、周りの音をかき消すような
耳鳴りも現れた
6つ目と7つ目の症状です。
そしてそのまま倒れてしまい
救急車で病院へ搬送されました
意識は取り戻したのですが
それ以降ドクターショッピングを
行いましたが、どこへ行っても異常なし
しかしその中の1つの病院で
心臓の壁が厚くなっている
という事がわかり、肥大型心筋症の
可能性があると診断されました。
肥大型心筋症は、心臓の壁が厚くなり
心臓が拡がりにくくなり
血液が十分に流れ込まないことで
全身に流れる血液量が不足する病
症状は、動機やめまい、胸の圧迫感
運動時の呼吸困難といったものがある。
薬は処方されたのですが
それを服用しても効果なしで
症状は悪化の一途をたどっていった。
その後もドクターショッピングを
行いましたが、結果は同じ・・・
最初の症状が出て2年と1か月後
ついに一筋の光が差しました。
そこで知った名医こそ
獨協医科大学の豊田茂先生です。
ファブリー病が疲れやすさの本当の原因
豊田先生は、女性が病弱で
そして冬なのに薄着だった事に気づいた
そこで運動負荷心電図
という検査を行う事に。
しかし6分、7分と時間が過ぎても
異常は見られませんでしたが
7分を過ぎたころに、女性はなんと
体中がすごく熱いといいました
しかしおかしなことが・・・
女性の皮膚の表面にあまり熱は感じず
汗もかいていなかったのです
豊田先生はある病を疑った
そしてこんな質問を女性にしました
電話の声が聞こえにくくないか?
女性は、電話の声や小さい声は
聞こえづらいと話していました。
豊田先生は検査入院を促され
細胞を調べさせてくれと言いました
そして検査の結果わかったのが・・・
『ファブリー病』
ファブリー病というのは
全身の細胞に異常が起きる事で
様々な症状が現れる病
人間の体を構成する細胞というのは
全部で60兆個もあるといわれ
細胞は日々その中で発生した老廃物を
酵素によって排出し、正常に働く。
しかしファブリー病になると
酵素が不足するため、老廃物が
細胞の中に溜まり続けていく
その結果、細胞が正常な働きを
することができなくて
様々な臓器や神経に異常をきたす
症状は体のどこに老廃物が溜まったか?
という点で症状が変わってくる。
女性の場合は、心筋の細胞に
老廃物が溜まったため
息切れや不整脈といった症状が出た
また内示の細胞にも老廃物が溜まったため
めまいや耳鳴り、難聴という
症状が出たのです。
豊田先生が病気を見抜いたのは
薄着と運動負荷心電図の検査で
汗をかかなかったという症状でした。
汗をかかなかったのは
汗を分泌する器官に異常が起きて
体が熱を感じても汗が出ない状態となり
体内の熱を下げられず
異常に暑さを感じてしまうのです。
様々な症状が出てくるファブリー病ですが
不足した酵素を補う点滴で
病の進行を抑え症状は緩和されるという
2018年の5月には日本初の
ファブリー病経口治療薬が登場している
女性も点滴治療を行って症状は
緩和されました。