5月19日放送のたけしの家庭の医学、今回は好評の
名医のセカンドオピニオンスペシャルです。
最初はめまいの方から。
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めまいとは?
・急に頭を上げるとくらっとする
・ふわふわとした感じがする
・目の前の景色がぐるぐる回る
一部を紹介しましたけど、それ以外にも様々な症状があります。
なのでお医者さんも診断が難しいとも。
めまいに悩む人の5人に1人は原因が不明なんだそうです。
有効な治療ができず何年も苦しみ続けている人もいるくらい。
中には命に関わる危険な病が潜んでいる場合も少なくないようです。
最初に登場する名医の方は
奈良県にある奈良県立医科大学の耳鼻咽喉科、頭頸部外科の山中先生。
めまいの専門医として20年、延べ5万人もの患者を
めまいから救ってきました。
どうやってめまいの原因を探り出すのか?
めまいの原因は非常に多種多様多彩であり、数多くある。
それをグループ分けしていきます。
段階的に鑑別していき、フローチャートという診断の流れを
頭に浮かべながらめまいの原因をひも解いていきます。
どういう事かというと、この画像をご覧ください。
問診というのは山中先生が聞きたいこと、そして病の欄が
病の原因となる臓器などが入るところ、違うと判断すれば段々右にずれていくという事。
山中先生はこのチャートがあれば本当の原因がわかると断言しています。
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実際の症例を紹介
50代女性、ご主人と一緒に飲食店経営の仕事をしています。
元気が取り柄の方、そして趣味はスイーツの食べ歩きです。
最初の異変は、ご主人に呼ばれ振り返った瞬間ゆっくりと回転するようなめまいが。
ですが10秒もしないうちにめまいは消えました。
疲れのせいだろうと思い気に留めることはありませんでした。
だけど1か月後、朝起きたとき時計を見ようとしたらまた回転するめまいが。
更に1週間後も同じ症状が起きましたが、今度はめまいが10秒で治まっていたのが
20秒以上も続いてました、ですが少し休むとめまいは治りました。
さすがに気になり病院へ、そして診断の結果
「良性発作性頭位めまい症」とのこと。
良性発作性頭位めまい症とは
耳の奥にある平衡感覚を司る三半規管に、何らかの原因で耳石がはいり
めまいを引き起こす病です。
めまいの原因の中でも最も多い症状とされてます。
最大の特徴が頭を動かすと回転性のめまいが起こる事。
三半規管の中の異物が頭を動かすことで移動、それで
平衡感覚がおかしくなりめまいとなるんだそうです。
抗めまい薬を処方され薬を飲むとめまいは治りました。
ですが10日後、とんでもない事態が。
車で食材の買い出しに出かけたとき、左折をしようとしたら
ゆっくりと回転するようなめまいが出て、危うくぶつかりそうに。
心配したご主人が、脳の病気かもしれないといいもう一度病院で
見てもらった方がいいんじゃないか?といいもう一度病院へ。
脳の精密検査をした結果、異常なしでした。
だけど気になるのがホントの原因ですよね、わからないままだと
不安なまま毎日を過ごすしかありません。
更に新たな異変が・・・
文字が2重に見えてぼやけるという事が、そして味付けが
濃くなる、という症状も。
それからは少し頭を動かすとめまいが起こり、めまいが続く時間も
1分程度も続くように・・・
それから頭を動かすことが怖くなり、家にいることが多くなりました。
その時、ご主人がお客さんから聞いた情報で
奈良県にめまいの名医がいると教えてもらい、診察を受けることに。
それが奈良県立医科大学の耳鼻咽喉科、頭頸部外科の山中先生です。
山中先生の診察
Q どんなめまいが起こるのか?
A ゆっくり回転するめまい。
Q そのめまいはどれくらい続くか?
A 最初は10秒くらいだったのが今は1分くらい。
Q どんな時に起こるか?
A 朝布団から起き上がるとき、頭を動かしたとき。
ここで山中先生は症状を聞いて、良性発作性頭位めまい症の
可能性が高いと、仮説を立てていました。
そしてここから山中先生の伝家の宝刀、めまいの原因チャートを
頭の中で広げました、そしてさらに診断を続けました。
Q 手足のしびれやしゃべりにくくなることは?
A ない
Q 意識がなくなったことは?
A そこまではない。
脳の原因はないとここで考えました。
画像のようにないの方向に進んで、新たな原因を調べていきます。
そして次のステップへ。
Q 動悸、いきぎれ、胸が痛くなることは?
A それもない。
ここで心臓の原因は除外。
Q 耳づまり、耳鳴り、聞こえづらさは?
A それもない
耳の原因は除外。
ここで眼振検査をすることに。
眼振検査は、目の動きを撮影する器具を頭に装着して、その時に
頭を動かす事でめまいを誘発、その時に動く眼の状態を調べます。
それでも良性発作性頭位めまい症特有の目の動きは出ませんでした。
特有の動きというのは、眼振検査をすると目の動きがぐるぐると回転します。
平衡感覚が原因だけどこれも除外。
これからは未知なるその他の領域です、続けて問診です。
Q 冷え性や発汗があるか?
A それはない
自律神経の原因も除外
Q ストレスや悩みはあるか?
A めまい以外はないと。
心因性が原因も除外。
Q 新聞の文字が見えづらくなったか?
A 最近物が見えづらくなった、物が2重に見えたりぼやけたりなど。
視覚に異常があると考えました、ここで山中先生はある病を疑いました。
続けて問診をしました。
Q 食事で何か変わったことはないか?
飲み込みづらい、舌をかむ、味がわかりづらいなど。
A 料理の味付けが濃くなったと主人に言われた。
そこでもう一度目を見る眼振検査をすることに。
今度は頭を左右に振ることに、普段はやりません。
すると、眼球が不規則に上下の方向に動きました。
ここで山中先生が注目したポイントを確認。
この結果を踏まえ、今度は首の血管の検査をすることに。
そこでわかったのが・・・
椎骨脳底動脈循環不全という病。
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椎骨脳底動脈循環不全とは?
首の血管は、首の横に太くある頸動脈、そしてもう一つ
首の後ろにある椎骨脳底動脈と2つあります。
この動脈は、平衡感覚を伝える神経や重要な神経が集まるターミナルの
役割も果たしています。
更に、脳幹にも血液を送る重要な血管でもあります。
原因ですが、加齢や乱れた食生活をすることで、椎骨脳底動脈の
動脈硬化、では健康な人と50代女性の血管を見比べるとこれだけの違いが。
山中先生が注目したのは2つ。
・料理の味付けが濃くなった
脳幹の中にある視覚神経と味覚神経、脳幹に十分な血液が
届かなくなると、資格や味覚に異常が起こる場合もある。
なので味が濃くなったり、文字がぶれて見えたりします。
・物が2重に見えぼやける
左右に頭を振る検査は、椎骨能程度脈は首の骨の中に
あるので血の巡りが悪く血管が細い状態だと、骨で血管を圧迫します。
それで頭を左右に振るとめまいが起こるんです。
この50代女性の方は首の動脈硬化の治療をしたことで
すっかりめまいは治りました.
めまいに潜む危険な病とは?
動脈硬化で起きるめまいは、椎骨脳底動脈循環不全がほとんどだそうです。
めまいで悩んでいる患者の約15%がこの病を発症しているんですって。
これを放っておくと動脈硬化が進行し、脳梗塞を起こす危険性もある。
また、めまいの症状って全身のどんな病気にも関連してくるそう。
ただのめまいと片付けると、とんでもない事態になることもあるということです。
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