家庭の医学、慢性硬膜下血腫が認知症の陰に隠れている場合もある

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2018年2月6日放送のたけしの家庭の医学3時間SP
今回は中性脂肪と頻尿、老眼と認知症
4つのテーマについて記しています
続いては認知症の陰に隠れる病について。

 

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認知症の陰に隠れる病?

国立長寿医療研究センターの佐治直樹先生が
知ってほしい病があると言います

 

いま日本では高齢化に伴い認知症の数が
激増しているのは知っての通りですが
中でもアルツハイマー病が多いという

 

しかしその陰に隠れた病というのも
あるというのです、これを佐治先生は
知ってもらいたいと言います。

 

この病気は早期発見をする事で
治療が可能と言われている。

 

その病には特徴的な症状がある
青森県八戸市に住まれている89歳の女性
現在では、話もしっかりされている。

 

しかし4年半前・・・
認知機能が驚くほど低下していた

 

以前病院へ連れていくと中度の認知症と
診断されたのですが、本当は
全く別の病だったのです。

 

どうやって気付いたのでしょうか?
その特徴を見逃さなかったのが息子さん

 

実際の症例を確認

4年半前、女性が84歳の時でした
旅行から戻ってきた時の話をしていて
会話の途中に反応がなくなった
これが1番目の症状でした。

 

しかし様子がおかしかったのは一瞬の事
息子さんは旅行で疲れたのかと
気にも留めていなかったが・・・
恐ろしい病はとりつき始めていた。

 

1週間後に更なる異変が・・・
女性と近所のスーパーへ行った時
お勘定をするとき、手が動かない
どのお金を出したらよいのか
わからなくなった
のです
これが2つ目の症状。

 

息子さんは女性のお母さんの事を
思い出した、認知症を患い
亡くなったのです、その面倒を
見ていたのが女性で、迷惑に
ならないように毎年MRI検査を
受けていたのです。

 

そこで翌日、かかりつけにしていた
脳神経内科へ連れていきました
症状を話し、問診を終えると
認知機能を調べるテストを行い
MRIで脳を撮影、その結果
認知機能が落ちているとのこと
中等度の認知レベルでした。

 

アルツハイマー型認知症の可能性は
否定できないとも医師は話していた。

 

進行を遅らせる薬を処方されました
様子を見たいと医師

 

そして新たな症状が・・・・
野菜を送ってくれた親戚にお礼の
電話をしようとした時、電話の
プッシュボタンが上手く押せない

という3つ目の症状が出たのです
番号はわかっていたのですが・・・

 

更にぼーっとする時間が長くなったり
会話の反応の時間が遅くなった

息子さんは変わりゆく母親を
見る事しかできないのかと思ったと同時に
ある疑念が浮かんできた

 

毎年MRI検査をしているのに、前回の
検査から3か月後にいきなり中等度の
認知症になるのはおかしいと
思っていた
のです。

 

また女性の言動にも違和感を持っていた
アルツハイマーの典型的症状が
全く出ていなかったのです。

 

アルツハイマー型認知症の典型的症状というのは
その進行度、ゆっくりと5年、もしくは10年
という年月をかけて進行していく、しかし
たったの3ヶ月というのはおかしい。

 

更に、朝食をまだたべていないと言い出したり
する、10分前に話した同じことを質問する
というのもアルツハイマー型認知症の典型例
それらも女性には見られなかったのです。

 

そこでこれまで以上に注意深く女性の
行動を見る事にした、すると
女性に新たな症状が出てきた
近所を散歩していると、歩くスピードが
遅くなっていた
のです。

 

息子さんの疑念は膨らむばかり・・・
その3日後、これまでの疑念を
決定的にする場面に遭遇

 

いつもはきれいに切られている味噌汁の
豆腐が異様に乱れていたのです
女性はうまく切れないと話していた
右手が震え、力が入っていない状態
だったという。

 

息子さんはアルツハイマーじゃないかも
しれないと思い、再び脳神経内科へ
連れていきこれまでの女性の症状を
事細かく伝えました、すると医師の表情が
みるみるうちに変わっていった

 

そこでどこかで頭を打ったのかを質問
すると2か月前に転倒をしていた
しかし頭は打ってはいませんでした
そして再びMRI検査をしたら・・・
『慢性硬膜下血腫』
というのが本当の病だったのです。

 

慢性硬膜下血腫というのは
硬膜と雲膜の間で出血し
血液が溜まってしまう病気

 

出血の原因の多くは頭部への大きな衝撃
しかし高齢者の場合、頭を打っていなくても
転倒し尻もちをついて頭に強い衝撃では
なくても出血することがある
のです。

 

すると出血が進むにつれ、数日から数ヶ月
かけて血だまりが大きくなる
そして脳を圧迫し様々な症状を出す。

 

佐治先生によると大きな特徴が二つあり
・急激な認知症状の悪化
・身体の片側に出る麻痺

アルツハイマー型認知症だと麻痺が
出る事はまずないとのこと。

 

息子さんのおかげで病の正体を明らかに
する事が出来て、女性は脳に溜まった
血腫を取り除く手術をして
以前の生活を取り戻す事が出来ました。

 

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