クローズアップ現代、耐性菌はどうして生まれる?予防するには?

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11月17日放送のクローズアップ現代、今回は耐性菌について。
耳鼻科や新生児医療、がん治療などの様々な現場で
広がりを見せています、どうしてこのように
病気に薬が効かなくなるという事になったのでしょうか?

 

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近い将来に使える抗生物質がなくなるかも!?

耐性菌の登場で抗生物質のあり方が大きく変わろうとしています。
まさか抗生物質が効かない菌が現れるとは
医療関係者は思ってなかったかもしれません。

 

日本で初めて使われた抗生物質は、ペニシリンという抗生物質。
それ以降ペニシリンが効かない耐性菌が現れると
新しい抗生物質を開発して、その耐性菌をやっつける。
この繰り返しを現在進行形でやっています。

 

しかし、現在使われているの抗生物質であるカルバペネム
この耐性菌が現れています、まだ1700名ほどしかカルバペネムの
耐性菌を持った患者はいませんけど
耐性菌の感染者が増えないという保証はありません。

 

まず行わなければいけない事は、カルバペネムが効かない耐性菌の
拡散を防ぐこと、主な感染経路ですが
・医療行為
・便などを介して接触する

これらがリスクが高いとされています。

 

人は誰しもが何らかの耐性菌を持っていたとしても不思議ではありません。
耐性菌は健康な人が持っているときは問題はなくその数はわずかです。

 

病気になって抗生物質を飲むと、体の細菌がやっつけられ耐性菌は急増。
耐性菌の拡散のリスクが高まるうえ、免疫が低下した人の血液に
入り込むと感染症を発症させ、命の危険にさらされることになります。

 

医療現場の実態はどうなっているのか?

中耳炎、子供も合わせれば年間50万人も患うそうです。
小さい男の子、抗生物質が効かず今年だけで30回以上も病院へ通っています。

 

男の子は39度の高熱が出て夜も眠れない日が続いているそうです。
小さい男の子には強い耐性を持った中耳炎の原因菌が
含まれていて、治療がうまくいきません。

 

中耳炎は治らないと、鼓膜を切開する外科的治療をしないといけません。
悪化すれば難聴などにつながることになり、少しでも効く抗生物質を慎重に選んで
使わないといけません。

 

医師は、小さいころから風邪などで多くの抗生物質を飲んできた
子供に耐性菌を持っているのが特に多い
と考えられていて
幼稚園などの集団生活の中で、他の子どもにも広がっているとみています。

 

新生児医療の現場でも耐性菌に対する危機感が高まっています。
免疫力が弱い赤ちゃんが感染症にかかると命の危険が。

 

そのため、外から耐性菌が持ち込まれないよう、看護師さんたちも
手洗いや服の上からエプロンを付けたりして、厳重な感染対策をしていましたが
今年、生後1日の赤ちゃんが、髄膜炎に
なってしまいまして、3種類の抗生物質を投与しましたが
半日後になくなってしまいました。

 

病院は赤ちゃんが亡くなった背景には一般の人たちへの
耐性菌の広がりがあると考えています
亡くなった赤ちゃんの体内から大腸菌を検出して
調べると耐性菌を持った大腸菌が含まれていました。
お母さんも大腸菌の耐性菌を持っていました。

 

一般市民の方で、抗生物質の聞きにくい大腸菌を持っている人は
2010年ごろから少しずつ増えてきています。
地域に広がっていた耐性菌が、何らかの形で母親の体内に入り込み
それが赤ちゃんにも感染してしまった、というわけです。

 

医療界が特に懸念している耐性菌があります、それはCREといって
カルバペネム体制腸内細菌科細菌という耐性菌。
カルバペネムを含むほとんどの抗生物質が効かない最強の耐性菌です

 

CREは自ら増殖するだけではなく、抗生物質を分解する遺伝子を
仲間の細菌に次々と渡し、CREに変えていく特殊な力を持っています

そのため広がりやすく、欧米では5年ほど前から急増
体力が低下した患者や、がんの患者などが多数亡くなられています。

 

日本でも去年、CREの大規模な感染が確認されました。
114人が感染し、23人が亡くなるという事が起こりました。
そのうちの2名の方はCREが原因でなくなられた可能性が・・・・

 

中でも医師たちに衝撃を与えたのが60代女性の方が亡くなったケース。
消化器系のガンを患っていましたが手術は成功。
食事、歩行ができるまでに回復していました、しかし
ある日高熱を出して容体が急変、カルバペネムを含む6種類の抗生物質を投与
しましたが亡くなってしまいました。
菌を抑え込むのに1年以上はかかったとのことです。

 

手術をするとき、抗がん剤治療の時、様々な状況で抗生物質は
使われています、しかし耐性菌をもっていると
抗生物質は使えないし、手術や抗がん剤治療も受ける事が出来ず
残念な結果になってしまう事もあるようです。

 

また、膀胱炎や腎盂腎炎などは、原因がほとんど大腸菌で
大腸菌はもともとお腹の中にいる菌です、その大腸菌も
最近は抗生物質が効きにくくなっているという報告もあります。

 

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なぜこれほどまで耐性菌が広がったのか?

1つは抗生物質を使い過ぎたから、使わなくてもいいところで
使ってしまった
、例えば風邪、風邪は菌ではなくてウイルスが原因です。
インフルエンザもそう、これらは抗生物質効かないんです

 

自然治癒力で治ると言われていますが、病院へ行くと抗生物質を
処方されることが多く、そして薬を飲むと良くなったような気がするから
風邪には抗生物質が効くんだ、という錯覚が起こります。
なので熱が出たら=抗生物質が効くという物が出来上がります。
お医者さん側にもこれは問題があるとのこと、患者の目もあるし・・・
出していても損はないだろうと。
結果的には使い過ぎて、耐性菌が増えてしまったと・・・・

 

2つ目は耐性菌が人から人へと広がりが出てきたと、医療機関などで
耐性菌をもらってしまうという事はあり得ます。
その方々が、他の方と接したりして広がっていきます。

 

どのように耐性菌を予防をしていけばいいのか?

耐性菌が原因で年間2万3千人が亡くなっています。
そこで、不必要な抗生物質の削減をオバマ大統領は提言。

 

一方日本では、医師たちの地道な取り組みが行われています。
極力抗生物質を投与しないようにしています

 

導入しているのがグラム染色という検査方法、風邪や中耳炎などの
症状を訴える患者には、原因が細菌であるかを確認。
抗生物質を使用するのは、細菌の種類を特定した場合のみです。
結果、抗生物質の処方は以前の5分の1となりました。

 

沖縄県では訪問診療での感染対策を行っています。
在宅治療全体の2割の方に耐性菌がみつかっています
医師が患者に触れる時は、エプロンやゴム手袋を使っていて
血圧計なども、各家庭で揃えてもらっています

これらの機器も使いまわしていると、耐性菌が広がる
可能性があるため、このようにしています。

 

介護施設での感染対策、病院から専門の看護師の指導を受け
感染対策を行っています、病院、介護施設と密な連携を
とっていってるという事ですね。

 

耐性菌にどう備えていくのか?
まずは手をキレイにする事から始めていきましょう。
CREの広がりというのは、肺炎かん菌のうちCREの割合は
日本では今の所0.2%です、しかしギリシャでは68%となっていて大問題。

 

アメリカやイギリスは、国ぐるみで耐性菌の問題に取り組んでいますが
日本ではそこまで意識がいっていません、他にも
新薬の開発というのも期待されますが、これだと以前の
繰り返してしまうため、なるべく薬の世話にならない
ようにどうしていけばいいのかを考えていく必要があります。
以上となります、読んでいただきありがとうございました。

 

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